学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

先生はいつどうやって学んでいるのか?私の場合とラーニングピラミッド。

ここまで、がんばって学習方法や学習計画などを紹介してまいりました。まだ書かなければいけないことはたくさんあるのですが、学習方法や学習計画について、まとめようとすると、結構な作業で、疲れてしまうこともしばしば…

ということで、少々ふつうのブログのようなこともはさんでガス抜きをしたいと思い、今日は「先生がどう学んでいるか」という視点で書いてみます。

 先生は忙しい

 知っての通り、先生という職業は、まじめにやろうと思えば思うほど忙しくなるものです。そもそも、時間という概念がない。どんなに働いても、逆に言えばどんなに働かなくても、待遇面では変わらないケースがほとんど。

だったら、まじめに働かなければいいのに…なんて声も聞こえてきそうですが、目の前にいるのは生徒ですから、やっぱり、いい先生ほど、なんとかしたくなってしまう…そしてどんどん仕事を抱え込んでしまうわけですね。

私の知人(うちの学校ではないですが)でも、そういうような状況(と勝手に私が思っているのかもしれません。)の中で、突然お亡くなりになってしまうようなこともありまして、本当にこうした問題はなんとかしなければいけないと思います。

私はクラブ活動が好きで教員になった方ですし、クラブの指導はやりたい方ですが、そのことと、こうした問題はまったく別の話で、解決すべき課題だと思います。よく小論文指導で教育系の子には、クラブ活動廃止(もちろん代案あり)案を教えるのですが、この話はまた、そのうち書きたいと思います。

ともかく、先生方は忙しい。私立はおそらく公立ほどではないような気はしますが、その分、進学実績のプレッシャーから、面談だの、補習だの、個別指導だのはよく入ってくるわけで、やはり、忙しいことは間違いないと思います。

周りの先生方を見ていると、比較的、学外の自主的研修には向かうようです。もちろん、放課後、わざわざでかける形にはなりますが、ただ、教科的な研修は必ずしも多くなく、進路指導的なものがより多いような気がします。

こういう状況の中、家庭をもったりすれば、プライベートな時間に、自分のための研修時間を捻出できるかといわれると、非常に厳しいと思います。

授業の準備

そんな風に考えて見ると、自分にとっての「学び」の時間は、まずは授業準備そのものであったと思います。今は、たとえば、試験を作る期間なのですが、(こんなことをやっているのもみなさんと同じ「逃げ」のひとつです。テスト勉強のときに読書したくなるのと一緒です)試験を作る作業そのものが、数少ない自分にとっての研修です。

定番教材などはすでに何度もやったことだったりしますが、そうは言っても、授業をする前には多少の準備をする。それが、自分にとっての一番の学習の時間の気がします。

だから、もし、授業準備の時間が確保できない先生がいるとしたなら、それはとても悲しいことです。なんとかして、授業準備の時間はあげなければいけない。

もちろん、工夫も必要。自分の自由になることであるとするなら、限られた授業準備で学習につながる部分を優先しないといけない。

ルーティンになる提出チェックのようなものとか、小テストのような類とかは、もし自分で決められるなら、極力時間がかからないような工夫=究極を言えばカットすることも含めて、考えなければいけません。私の場合は、そうした提出チェック的なものは授業中に順次やることが多いです。何かをやらせながら。

そんなことは自分では決められなくて、やらなければいけないんだ…となると、本当に、誰かが改善しなければいけないのだと思います。

質問に答える

暗くなりました。

私立につとめる私は恵まれていて、比較的効率よく仕事をさせてもらっている気がします。ただし、生徒はよく質問にきますし、補習的なもののニーズも出てきます。私は今、週3回は補習を朝行っています。(放課後は私も生徒もクラブもあるので、今の時期はやりません)そうすればするほど、昼休みや空き時間(高3になると生徒に私立文系などに空きコマができるケースがあるのです)放課後などに、質問や指導が入ります。

入試問題を解いてきて質問、小論文指導、学習方法の悩み、進路相談、推薦指導などなど。

あっという間に空き時間は埋まっていくわけです。

そう考えると、自分のために学習する時間なんてやはりとれない。

でも、新しい入試問題を持ってきたり、新しい悩みを聞いたりすることは、自分にとってはすごく学びの多いことです。

新しい文章を読める。新しい傾向の問題を解ける。生徒がつまずくところがわかる。生徒のぶつかる部分がわかる。

それを自分の知識の中にインプットして、自分の答えをひとつのモデルにできたら…。

若い頃から、この忙しさは変わりませんが、自分にとっての学習はこうした時間であったような気がします。だから、特別な学習をしたわけではありませんが、自分の経験と知識は深まった、というような感覚です。

なので、限度はあると思いますが、教科の指導力をあげるためには、やはり、質問にはよく答えたほうがいいし、教えた方がいいと思うのです。

こうした時間がとれないで、クラブや書類仕事やさまざまな対応に忙殺されるとすると、やはり、悲しい、苦しいことだと言わざるをえません。

そして、もちろん、これらも業務時間内に入るにこしたことはありませんが、多少であるならば、自己研鑽として大事な機会だと思います。

ラーニングピラミッド

 

f:id:manebi:20180629131616p:plain

ラーニングピラミッド 知識の定着には教えるのが一番

 ラーニングピラミッドで一番効果があるとされるのは、「教えること」。

 講義が一番効果が薄いんですよね。

そんな風に考えて見ると、大学受験をしていた自分に比べて、授業をするようになったことで、どれだけ自分の中に国語の知識が入ってきたことか…。

つまり、学校の先生は、教える、という行為そのものが、学びであるといえるかもしれません。だからこそ、授業を大切にできる学校であるかどうかというのは、先生にとって重要な要素だと思います。

若い先生方には、時間がなかったとしても、準備不足で授業にのぞんだとしても、その授業そのものが学びであるということだけは忘れずに向かってほしいと思います。準備も学びですが、授業そのものがもっと大事な学び。

そう考えれば、学びの場はなくなりはしないと思います。

さて、受験生のみなさんにとっては、またアクティヴラーニングの説明をしなければいけないかもしれませんが、学んだことを説明する、という訓練はとても大事だということを覚えておいてください。

たとえば、それを三分間作文でやる、とかですね。 

manebi.hatenadiary.jp

 そんな中ブログを始めたのは… 

 で、そんな忙しい中、ブログを始めたのは、やっぱりアウトプットの訓練のため。

あとは、形として残しておかないと、なかなか生徒にも伝わりません。今までは、○○通信のような形で生徒に渡すこともありましたが、なんだか同じようなことを、何度も何度もやっているような気がして…

しっかりとした形にできれば、みんながここに来て読めばすむ、という感じになるんではないかと。

私にとっては、これを書くことが「学び」のひとつ。その学びを共有できれば、おもしろいな、と思ってはじめたんですね。

さあ、現実逃避をやめて、試験作りに戻りましょう。

では。