学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

2021年度(2020年)入試改革!共通テスト、英語4技能外部検定…何が起こるのか?どんな準備をすればいいのか?

いよいよ2021年度入試がせまってまいりました。来年がセンター試験最後の入試、そして、再来年が共通テストとなる2021年度入試です。ここで、現高3もふまえて、知っておくべきことをまとめます。

4月になりまして、また、新たな受験学年のスタートとなりました。そのスタートで少ない情報ではありますが、大学入試の変化についてまとめたいと思います。ここまで書いてきた記事もありますが、最新の情報で新たに書くことが重要だと思っていますので、一応、以下の記事に目を通しつつ、新たな状況についても理解いただければと思います。

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2021年度入試改革の概要

さて、まずはおさらいです。2021年度の入試改革っていったい何なんでしょうか?まずはこのへん、何度も書いてきましたが、多少、言っていることが変わってきたこと、わかってきたこともありますので、改めてまとめます。

センター試験が共通テストに。記述も出題。

まずは、センター試験が共通テストになります。指導要領の変更ではないので、移行にともなう既卒生への特別措置はありません。

変わることをまとめます。

  1. 国語と数学①に記述部分が出る。国語の記述は200点の外、数学①は100点の中に入る。記述の扱いは大学に任されている。
  2. 得点は結局今まで通り。ただし、国語の記述部分だけ、得点にはもとはならない。無視する大学と得点化する大学にわかれる。得点化も200点の外になるのか、200点の中に入れるか、それを何点分にするかは大学しだい。
  3. 英語は記述100点にリスニング100点の方針らしい。
  4. 平均点はいまのところ50%程度を狙っているらしい。が、「共通一次の時もそうだった。試行調査は難しかったのに、本番やさしかったんだよね」という声も最近強く出始めている。
  5. 問題傾向は意外と今まで通りに落ち着きだしている。もちろん、違うといえば違うし、新傾向といえば新傾向だが、一番最初の問題の衝撃は消えた。
  6. 複数解答を選ぶ方式、特に解答がいくつあるかわからない問題を出すといっていたが、あきらめたらしい。
  7. 同様に、選んだ答えによって、解答が変わる問題なども当初はうたっていたが、結局、そんな問題は全く出ていない。

こんな感じです。ただし、新指導要領入試となる2024年、現中1については、また大きく変わる可能性を秘めていますので、現中2、現中1あたりは、これとは違う注意が必要です。

英語4技能外部検定を大学入試センターが管理~国立が義務化?

これも結局は大したことのない変更になっています。

英語4技能外部検定の得点を大学入試センターが管理し、そこから大学が使えるようになります。

  1. 国大協が「義務化」を宣言してみんな慌てたが、結局東大とかは受けなくてもよくした。大部分の大学がCEFRのA2を基準とした受験資格に落ち着いている。一部、得点にするところもあるので注意。
  2. というわけで、二次試験や共通試験の英語はなくならないので、英語は今まで通りの対策が必要。
  3. 大学入試センターが管理する外部検定は、3年生になってから2回までしか受検できない。共通IDがあるので、受検時にこれを入試に使うと宣言してから受ける形。受けた「よい結果」を選べるわけではない。
  4. 私立大学で始まっている外部検定を利用した入試がこれで拘束されるわけではない。したがって、2年生の結果でもこうした受験では当然使えるところも出て来る。ただし、こうしたことが始まることによって、「共通テストの英語外部検定」に限定してくる私大が出て来る可能性は高い。

というわけで、ほとんどの大学が「得点化しない」ですから、拍子抜けではありますが、受験資格である以上、高3での受検と一定のスコアは必要です。また、私大では、この検定かどうかわかりませんが外部検定型入試は増えていますので準備は必須。

さらに2024年には共通テストの英語がこれに置き換えられる可能性があるので、浪人を考えると現在の中学生はかなり真剣に対応する必要がありますね。

入試は、学校推薦型選抜・総合型選抜・一般選抜の三本に。

これ自体はほぼ名称変更の話です。

  • 学校推薦型選抜…指定校推薦など
  • 総合型選抜…AO入試など
  • 一般選抜…共通テスト利用、全学部入試、独自試験、併用など

いくら名前を変えたところで、各大学が自由に入試を作るわけですから、それでわかりやすくなるわけではないと思うのですが…。まあ、確かに推薦入試が、AOだの公募だの自己推薦だのという形になっていますから、そこがわかりやすくなってくれれば、確かにだいぶ説明はしやすくなりますね。

私自身も現在の「公募推薦」が、「学校推薦」なのか「総合型」なのかいまひとつわからないのですが、今のところの動きを見る限り、「公募推薦」は「学校推薦型」、AOや自己推薦などが「総合型」と分類されていくようです。

それから、レアケースではありますが、一般入試が、「総合型選抜」になることもあるようです。つまり、今回の名称変更によって、AOか一般かではなく、大学入試の質が「一般」か「総合型」かという区分けになっていくようですね。

どの入試でも、知識・技能、思考力、主体性の学力の3要素が問われる。

そして、上記のどの入試形態であっても、「学力の3要素」が問われるということになります。

つまり、

  • 指定校推薦であっても「知識・技能」、つまり、学力が問われる。
  • AO入試であっても「知識・技能」、つまり、学力が問われる。
  • 一般入試であっても「主体性」、つまり、調査書や自己推薦書、面接でないとわからない部分が問われる。

ということになります。

ただし、入試形態が変わるかと言われれば、そういうわけではありません。理由は以下のものです。

  • 「知識・技能」を問うことが課されたのであって、偏差値を見るような学力試験が義務化されたのではない。「知識・技能」を問うものとして、「英語外部検定」や「小論文」などが認められている。
  • 「主体性」を何でみるかもはっきり決まっていない。私立大学の大半は現在「報告書」のようなものを提出させて「入試では使わない方針」。また英語外部検定などは主体性の評価にも使える。

というわけで、指定校推薦は、今でさえ、当日に「作文」や「面接」などを課しているわけですから、今の制度のままでも、「それで学力を見ています」といえば良いわけですね。

ただ、立教大学や芝浦工業大学、早稲田教育の一部学科など、英語外部検定を条件にしていたり、学習院のように(ほぼ全員受かるとはいえ)ちゃんとした筆記試験を課し、「できなければ落とす」と宣言している大学は今もありますから、これからこうした傾向が強まる可能性はあります。

ただ、いずれにせよ、そもそも指定校は、「確実に来てくれる」「いい生徒」が欲しいわけですから、条件が厳しくなることはあるにせよ、「試験で落とす」という方向には決してならないでしょう。

一般選抜では、志望理由などを提出させる可能性がたくなりますし、一部の国立大学では「使う」「得点化」という方向が示されています。

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現段階のものを上にまとめていますのでチェックしてみてください。私立大学の大半は「提出するけど使わない」ですね。当初おそれていた調査書の評定平均(2021年度から呼び方がかわりますが)が加算される、という方向ではなく、進んでおります。

調査書の様式の変更~ポートフォリオは義務化ではない!

そして、調査書が変更されます。これは省略しますが、興味のある人は、昨年まとめたものを見ておいてください。

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現実には、調査書がデジタル化されない限り、入試で使われることはありません。実はポートフォリオも同じです。文科省がすでに動かしている「ePortfolio」が義務化されるわけではなく「使いたい人と使いたい大学は使ってね」ですから、現段階ではやらなくてもまったく問題ありません。私大が「提出してもらう申告書」は次のどれかのパターンのはず。

  • 独自の書式を出すから、紙で書いて提出してね。
  • Web出願のときに、こちらの指定する書式で提出してね。
  • 上のどっちでもいいよ。
  • さらに加えて「ePortfolio」でもいいよ。

という感じのはずです。逆に言えば、いくらePortfolioをやっていても、独自書式に手で書いて提出という大学もいくらでも出て来るということですね。

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忘れてはいけない!なぜかここに合わせて変わる私大の入試制度

さて、こんなことが2021年度から起こるわけですが、ここに加えて、私大がどんどん変えてくる入試制度にふれないわけにはいきません。

文科省が、一般選抜でも「学力の3要素」を求めてくること、共通テストになること、英語の外部検定を大学入試センターが管理するシステムが動くこと、このあたりが引き金となって、2021年度に合わせて、入試制度を変更する大学が出始めているわけです。

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現在のところ、

  • 変えません…慶応、理科大
  • 変えます…早稲田、上智、青学

です。おそらく、発表が遅れているところは、「変えないから発表しない」スタンスであると思うので、ほとんど変わらないと予想できますが、私大全般がどういう方向に「変わろう」としているかをざっとまとめておきます。

英語外部検定は積極的に利用していく

これは、もう止めようがない流れです。いくつかの大学では、定員をわけた上に、一般入試との併願を認めたりしていますから、もっていないと、実質上の定員減のような状況が起こっています。この入試の方式はさまざまですが、この「方式が様々」ということもふくめて、この動きは継続していくと思います。

経済学部に数学を課すなど、「多様性のある学生」を集める

上智のTEAPや早稲田政経、東北の経済など、経済系を中心に、文系に数学を求める動きは確かに出ています。上智のTEAPや東北の経済には、数Ⅲまでを求める、理系をつかまえにいく動きもありますから、早稲田の政経のように、「文系も数ⅡBまではちゃんとやろうね、試験で出すよ」という大学から、「理系で理学部の数学科とか考えている人来てください」という大学まで、動き自体も多様になっていくようです。

共通テストを利用して、独自試験は思考力重視で簡略化

そして、今回、ある一定の勢力となりつつあるのが、

「学力は共通テストを利用してしまって、独自試験を簡略化してその分論述に近い問題出しましょうよ」

という動き。早稲田政経から始まったこの動きは、上智と青学にと広がりました。今後も追随する大学や学部がある程度出て来ると思います。

この場合の共通テストは国立大学のように多科目かするケースと、従来通り、つまり文系であれば、英国社か英国数の3科目にするケースがあるので、全体として何が変わるとは言いづらい状況になっています。

国立シフトの受験生をより集めようとする方向へ~多科目化

というのも、現段階でも、私立大学では国立大学受験層、5教科7科目受験層を優遇する動きがあるからです。

そもそもは成蹊大学のセンターP方式だと思います。かなり優遇してくれている印象でした。さすがに去年、今年あたりからはそういう感じではなくなりましたが。

こうした動きの根拠は、こういう方式でとった学生の大学での成績がいい、ということにつきます。推薦を増やす動きもそうですが、今回の改革では、大学は学生をどう育てるかというところまで問われていますから、こうした研究はされているわけです。推薦を増やすとすれば、それはその層が優秀だから。推薦に検定などを課してきたとすれば、逆に推薦で入った層がふるわないから。そういう事情があるわけですね。

さて、国立大学に向けて多科目をやってきた生徒が優秀である、ということがわかれば、定員をそこに割り当てればいいわけです。

たとえば、立教大学は一昨年まで、3科目と4科目だったセンター利用を、昨年、3科目と6科目に変えました。東洋大学は、学部ごとにさまざまな方式があるので何とも説明はしずらいですが、全体としては2科目方式を廃止して、4科目とか5科目とかの入試が増えています。

大学入試は、いかにしていい生徒をとるかの戦いですから、この動きの中で、逆に「2科目でいいよ」といって集める大学も出て来るでしょうが、少子化の中で全体としては、しっかりと入試を行って、いい学生を集めたいというのがトレンドのように感じます。

 

入試改革とは関係ないけど、私大定員厳格化の現状と、実際に起こっていること。

さて、こうした入試改革と関係があるのかないのかわかりませんが、「定員厳格化」について触れておきましょう。

定員厳格化というのは、首都圏の一定規模の大学について、その大学ごとに、厳密な定員管理を行う、ということでした。予定では、すでに終わった2019年度入試で、定員の1.0倍を越えると、ペナルティが課せられる、具体的には補助金がカットされる、という施策です。厳密にいうと、単年度だけでなく、すでに入学している学生の定員管理と合わせてペナルティが決まってきます。ですから、現状、定員管理に失敗している大学は、次の入試でも、入学者をおさえざるを得ないということが起こるわけです。今年の入試だと成城とか、國學院あたりがそういう事情をかかえていたはずです。

さて、この施策、実は昨年3年間見送りとなりました。したがって、現高3、現高2までは、現状のまま、つまり、定員の1.10倍、もしくは中規模だと、1.20倍がペナルティ対象となるところでとまっています。

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しかし、それで大学入試が難化しなかったかといえばそういうわけではありません。ただ、このあたりの詳細なデータはまだ出ていませんので、感触でしか語ることができず、もしかしたら、正確な分析ではないかもしれません。が、とりあえずは予測でも感触でも、書いておかないと、時間的な制約も出てきますから、ある程度ふれておきます。

その1 大学は「推薦」を増やしたい。受験生は「安全」に決めたい。

まず、こういう風に、厳格な定員管理が求められると、私立大学は入学者数を「当てる」必要がでてくるんです。「滑り止め」という言葉に象徴されるように、私立では合格した人が全員入学するわけではありません。おおよその辞退の比率などを考えながら、合格者数を発表します。でも、ライバル校との力関係とか、ちょっとした特定の学問分野のブームが起こるとか、そんなことで、合格者のどれくらいが入学するかは、毎年変わってしまうわけですから、ぴったり当たるなんてことはないわけです。

そうなると、少しでも当たるようにするためには、合格者が入学者となる入試で、ひとりでも多くとっておけばいい。そうすると不確定要素が小さくなりますね。

だから、大学は推薦を増やしたいんです。

いいことばかりです。「意欲のある学生が入る」「入学者をあてやすくなる」「一般入試の定員が減れば、合格者を減らせ、レベルがあげられる」。

問題があるとすれば、入学者の質、なんですが、難関大では、このレベルの入学者の質はいいので、ぎりぎりまで増やすでしょう。また、レベルを維持するためには、受験資格に英語外部検定を課したりすればいいわけで、こうしたことも増えているわけです。

で、実際に入学者のレベルです。この私大定員厳格化というキーワード自体が浸透してしまいました。つまり、厳しいということは常識になり、受験生は警戒して、こうした推薦入試に流れた可能性が高い。よりいい受験生が早めにこうした入試を使おうとする。

実は利害関係が一致してしまっているんですね。これが予想以上に一般の定員を圧迫した可能性はあります。発表されている定員はあくまでも予定であり、実際の定員は、ありとあらゆる入試で入学する人を、実際の定員から引いた数が、一般入試の定員ですから。

その2 合格者はおさえめにして、補欠・追加で調整したい。

つづいて、この定員厳格化のおかげで、大学はそもそもの合格発表を比較的おさえる方向にあるわけです。なぜなら、「入学者を当てることは難しい。多くとったら、ペナルティを受ける。だから、少なく発表して、追加で埋めればいい」というような発想に陥らざるをえないからです。

今年にいったっては、ある日東駒専クラスの大学が、合格発表の翌日に、追加の連絡をする、というすごいことをやったりもしました。どういう事情かわかりませんが、いずれにせよ、抑えて追加する、という発想が、入試の厳しさを意味もなく増やしている気がします。

その3 受験生の「安全志向」

さて、最後に、こういう状況に置かれた受験生がどのような気持ちで入試に向かっていくことになるのか考えてみたいと思います。

「厳しい」ということはしつこく言われてきたと思います。

そうなってくると、どういう動きをするのか?これはかなり心理的な影響からくる問題です。だって、全体としては少子化なわけで、大学入試自体が大きく変わったわけではないですから。

ただ、このことによって、全体が「安全志向」になるということが言われます。たとえば、東大を十分合格する可能性がある人が、一橋や東工大にする、早稲田や慶応にする、東北や大阪にする…というような動きです。本来なら、チャレンジして、失敗して浪人するとか、「ある大学より下は受けない」とかいう層が、きっちり受験して、そして進学する、というような動きになります。

これ、本当にそうなら、浪人生は減るはずなんですね。

ただ、実際にどうかはわかりません。こればかりは、データがまとまってくるのを確認しながら…ということになると思います。

なぜそうなったかはともかく、どうやら受験生は「安全志向」の中にいて、その層が下の大学に進学した分が、どんどん下に押し出されていき、「大東亜帝国」なんていう言葉まで復活しそうな流れの中で、大学入試が厳しい状況になってきているというところは間違いないと思います。

 

現高3入試はこうなる!~空前の安全志向は、どういう着地点になるのか?

以上が、2021年度入試の変化の流れであり、現在の状況であるわけですね。

では、これから大学入試を迎える高3、高2はどんな状況になってくるのでしょうか?

まずは現高3生からです。

基本の軸は「空前の安全志向」

高3生は簡単に言うと、ふたつの恐怖感を持っています。

ひとつは、現状の入試がとてつもなく厳しそうだということ。

もうひとつは、どうやら大学入試が翌年から大きく変わるらしく、浪人したら大変なことになりそうだということ。

この2つの恐怖感が導き出す先は、「空前の安全志向」となることです。安全志向になればなるほど、本来もう少し上をチャレンジする人が、下に降りてきて合格をかっさらっていくわけですから、基本方針は「厳しくなる」ということが考えられます。

また、これだけ厳しくなると、そこそこの指定校がとれるなら、もう指定校で決めてしまいたい、というようなことも起こるでしょう。そうなれば、一般入試の定員が圧迫されてますます厳しくなる…という悪循環に陥ることも予想されます。

というわけで、とにかく厳しくなりそう…というのが、まずは誰もがしている予想ですね。

でも、冷静に考えてみれば、少子化の傾向が続いているわけですから、何もかもが難化する、というのは幻想です。

予想される「いいこと」を考えてみましょう。

最難関は「易化」しなければ「安全志向」ではない!

まず、全部が厳しくなることはありえません。上の方の競争が緩和されたから、その分、下におりてくるわけです。そう考えた時、もし、今以上に中堅レベルが厳しくなるとしたら、その理由は何でしょうか?

それは、最難関に次ぐレベルも同じように若干易化しはじめる…という以外に理由はないのではないでしょうか。まして、指定校をみんながとるような状況を考えるなら、おそらく、一般入試でもはいれそうな子がおりてきてどこかに決めているわけで、一般の枠は小さくなっても、強い子から退場しているような状況になるはずです。

もちろん、最難関に次ぐレベルは易化しない可能性もあります。だとすれば、私大の厳しさは「底」になるはずです。

だから、最難関や難関が易化した分、下が厳しくなるか、それともせいぜい今年と同じ程度、つまり、最難関だけ易しくそれ以外は今年と同程度になるかの二択であって、定員厳格化も据え置かれている以上、全部が厳しくなることはないんです。

「安全志向」の年は本来、第一志望に受かるチャンス!

本来、「安全志向」の年は第一志望に入るチャンスです。なぜなら、入試で不安になるのは、いつも判定が今一歩の人だからです。A判定なのに志望を下げる必要はないですよね?

いつもC判定とかD判定とかで、逆転をして最後のイスにすべりこもうという人たちが競争するわけですが、安全志向になればなるほど、その層の競争率は下がるんです。それが安全志向ということ。

もちろん、受かるためにはD判定のままではだめですね。必ず合格ラインより上に、「当日」にはいないといけない。よく生徒にいうんですが、「夏とか秋にE判定でも受かるけど、入試当日にE判定の人は受からない」んです。上げることが条件。

最終的にC判定の上にいると仮定したなら、最後の席取り競争が競争率緩和されるなら受かりやすくなるはずなんです。

もし、空前の安全志向となって、

東大を受ける層が一段ずつ降りていく

から、

上位の大学でみんなが一段降りていく

というようなことになっていくとするなら、合格のチャンスは広がります。逆にもし、みんなが一段ずつ降りる、というだけにとどまるなら「空前の安全志向」にはならない、ということですね。

「浪人するとマズイ」は本当か?

最後に、「浪人するとマズイ」は本当でしょうか?いったい、何が来年変わるのでしょうか?

来年は指導要領の変更ではないため、一切の経過措置がありません。浪人生にも同じことが課せられるわけですね。

でも、冷静に考えてみれば、授業自体は何も変わっていないんです。たとえば、うちの学校には、高校2年生でセンター対策の科目がありますが、本来もうここで、共通テスト対策に切り替えなければいけませんよね。でも、なかなかできない。テキストがないからです。今までは、センターの過去問題集を使っていました。本当は共通テストのものに変えたい。でも、できない。ないからです。したがって、今もセンターの過去問題を使って、共通テスト対策の授業が行われるわけです。

しかも、平均点は下がりそう。だとすると、浪人生の方が有利になりませんか?

まして、安全志向で、受かりそうな人ほど現役でどこか決めている…ということになると、浪人したら、むしろ有利になりそうな状況ばかりです。

もちろん、「落ちる」とすれば、合格点に足りていないわけですから、ボーっとしていれば、あなた自身が弱い浪人生であることは間違いないので、浪人したら受かるわけではないですよ。

でも、「早稲田受かったけど、東大のために浪人する」という人は、東大だけでなく早稲田や慶応でもライバルになるわけで、そういう人が安全志向で減れば、だいぶ強い人がいなくなる印象のはずなんですね。

というわけで、現高3は、厳しい入試に備えて緻密な準備をしてさえいれば、決して怖くはないんだと思います。逆に言えば、ボーっとしていると、おそろしい状況、どこも受からないし、また来年その厳しさに巻き込まれる、というようなことになりかねないと考えられます。

 

現高2以下の入試はこうなる!~前年の厳しい入試と共通テストへの恐怖から推薦志向?意外と準備が必要な私大の入試変更。情報へのアンテナは今年のうちに!

続いて、現高2、共通テスト初年度の状況を予測します。外れる可能性が高いかもしれませんが、予測がない限り、準備は始まりませんから、外れようがなんだろうが、予想をしていきます。

意外とやることが変わらない「受験準備」

共通テスト初年度の当該学年ですから、当然そのための準備が必要です。何が起こるかは、このページの最初にまとめました。その中で、「準備」が必要なことを考えてみるとこうなります。

その1 英語外部検定に向けた準備~A2、英検2級が最低目標

まずは、英語4技能外部検定が始まりますから、この準備は急務です。しかし、国立大学は蓋をあければ、ほぼ「出願資格」ですし、私立大学はそれぞれ勝手な基準を作ります。たとえば、早稲田の商学部の2021年度からの外部検定型入試は、事実上英検1択になっていますし、上智はTEAPをやめるわけがないですし。

ですから、これだけで見れば、そんなに気にするほどのものではありません。もし、あなたが難関大受けるなら、英検2級の実力がなければたぶん無理ですし。

しかし、私大や推薦では、こうした資格がより有効になってきていることも事実ですから、アンテナをはって取得に向けて計画を立てましょう。

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その2 共通テスト対策

続いて、共通テストの対策が必要です。しかし、この対策の問題集はほとんど出ていません。たまにあるように見えて、あの特殊な国語の記述問題対策だけを扱っているようなものばかり。

あの記述部分は、ほとんど意味がないです。使わないと宣言している大学もあるし、得点化するにしてもせいぜい50点分ぐらいじゃないでしょうか。

それよりも、本体です。5教科7科目、ちょっと平均点が下がっているあの共通テストの試行問題にどう対策するか?

結局はセンターの過去問題を中心にやるしかないのかなあ、というのが大半の先生方の一致するところではないかと思います。確かに新傾向はありますが、がらっと変わるというのは言い過ぎ。しかも、試行調査がすすめばすすむほど、なんだかセンターに近づいています。ついに、複数解選択あきらめたみたいだし。

しいていうなら、模試は対応させてきますから、マーク模試は早めから受けておきたいところですね。

その3 「主体性」に関わる準備~ポートフォリオよりも大切なこと

「主体性」すなわちポートフォリオ自体は、ほとんど気にしなくていいんじゃないかと思います。

というのは、ここまで書いてきた通り、ほとんどの私大は、「出願条件」で「入試には使わない」からです。国立の一部では得点化するようですが、大部分の、態度を明確にしていない大学も、ほとんど得点化されないのではないかと思います。

とすると、あまり真剣に取り組むようなことではない、ということが言えます。

しかし、ポートフォリオ以上に重要なことは、「推薦入試」が重要なウエイトを占めるということです。もし、あなたが総合型選抜や学校推薦型選抜を受験するなら、その時に間違いなく「ポートフォリオ的な何か」が重要な位置を占めることになるわけです。

とすると、「ポートフォリオが義務化されるかどうか」ではなく、国立を含めて推薦を念頭にいれ「ポートフォリオを書いて主体性で評価されるような自分」であるかを考える必要があるんです。

繰り返し書いてきましたが、難関大のAOとか公募は、高校入試と違って「推薦だから受かりやすくなる」というようなものではありません。一般入試とは違う能力を見て選抜する、まさに総合型選抜なんです。

したがって準備はマストです。それも、何もしないで受験のときに志望理由書をきれいに作文するようなことでなく、そもそも書くに値することを蓄えておかなければいけません。ポートフォリオを書くことによって、自分に蓄えるべき経験や知識を認識することが大事なんですね。

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その4 意外とウエイトが高まる現代文・小論文対策

というわけで、以外と重要なのが、現代文、特に小論文的なエッセンスの強い現代文のウエイトが高まるということです。これ、結構忘れがちなことなんですが、今回の入試改革で私大をふくめ、思考力型の論述入試が増える傾向にあるんです。

思っている以上にこういう能力が重要になります。一般入試が推薦入試のような出題に寄ってくるといってもいいでしょう。

こういうことはちょっと気にとめておいてください。

 

「空前の安全志向入試」のあと、何が起きる?

さて、2021年度、現高2学年の入試に限っていうなら、おそらく前年の、「空前の安全志向」入試の影響を色濃く受けるに違いありません。そのことはどんな入試を引き起こすのでしょうか?そもそも「空前の安全志向」が当たる保証がないのですが、一応、その前提で予測をしてしまいます。

予測1 強い浪人生のいない、現役だけの争いへ

もし、「空前の安全志向」に入試がなったとすれば、当然「強い浪人生がいない入試」が実現します。したがって、第一志望や最難関を狙うには、絶好のチャンスとなる学年になるはずです。もちろん、だからといって、誰でも受かるわけではありませんが、しっかりと準備をした人がそのまま報われる可能性が高い学年になるような気がします。

予測2 外部検定をはじめとする未知の入試への恐怖から推薦志向が高まる?

しかしながら、これで皆が強気で第一志望にチャレンジするかといえば、なかなかそうはいかないような気がします。

ともかく先輩が厳しい結果になっていたとすれば、その話をもとに「安全志向」がある程度継続する可能性があります。

さらに恐ろしいのは、外部検定や共通テスト、あるいは私大が問題形式を変えて過去問題がない状況になるなど、未知の要素があふれかえります。

この二つが重なってくると、結局受験生は、指定校推薦などの確実に決められるところを優先するような動きになるのではないでしょうか。

だとすると、この年には現実的に、「安全志向だからこそ、ボーダー付近につけてチャレンジすると報われる」というような状況が訪れるのではないかと思います。ただし、そのためには、さまざまな入試形態が入り交じるこの年のために、捨て科目を作らず、ある程度まじめに学校生活を送る、という条件が必須になる気がします。

一番大切なのは「私大の入試情報集め」

最後に、特に、現高2生に強く言いたいのは、私大の情報集めです。現段階でも、早稲田、上智、青学が大きく変わるといっていいような動きをしています。

英語4技能外部検定入試や共通テスト利用などは、大きく変わる可能性が高いです。早稲田は政経が大きく変える、商学部と文学部、文化構想は、センターだけで合否判定をするセンター利用の廃止を発表しています。

当然、そういう中で、定員の配分が変わるようなこともあるでしょう。

少なくとも、今までのように、「私立は文系3科目、理系は3~4科目」というような単純なことでなくなりますし、「私立文系はマーク中心」ということもなくなっていきます。

特に、学校から進路情報が細かくもらえないところは気をつけないといけません。おそらく、進路指導がよほどシステム化されていない学校でないと、結局は担任の先生頼りになっていて、担任の先生は、速報的に更新される大学ごとの私大情報なんてつかんでいませんから、今年の高3入試が落ち着かない限り、きちんとわかることはないのではないでしょうか。

というわけで、このあたりは、しっかり情報発信していきたいと思います。