AO・推薦入試シリーズ「小論文」の対策です。小論文の書き方は「国語の真似び」で展開していますが、こちらでも補足していきます。
小論文の「マニュアル」「常識」ができあがってしまった…
今回のものは、実際の書くときの7つのアドバイスです。
書いてあることは、本来すごく当たり前のことばかりで、普通に考えればできることばかりです。
ところが、世の中には「マニュアル」というものが存在してしまいまして、今や、その「マニュアル」によって小論文を学んだ人たちが、先生となり、そのマニュアルを確固たるものにしてしまった…というのが現在の状況だと思います。
だから、当たり前のことが、当たり前に聞いてもらえないようになっているんですね。
もし、「全く小論文について知らない」という人がはじめて読んでくれたら、「なるほど」となるんでしょうが、残念ながら「小論文の常識」ができあがっている中で、「そんなこといっても…」というのが現実ですね。
でも、そもそも小論文という入試形態事態が、マニュアル思考の対極にあるというか、思考力や表現力に重きをおいています。
そういうと今度は、「オリジナリティ」「独創性」という言葉が頭をもたげてきますね。これも嘘に近い。
与えられた資料や文章を正しく読み解き、指示をしっかりと聞き、その指示に従って、自分の意見をきちんと書く。
これ以外に求めているものはありません。
立場と意見の話
「立場」と「意見」の違いについては、これまでも何度も書いてきましたが、こうした違いがわからないのも、マニュアルの罪です。
賛成か反対か、それを書くだけで意見だなんて、普通の場所ではありえません。会議で、「君の意見を聞きたい」と言われたら、理由や考え方をふくめて意見としかいいようがありません。
あるいは、メリット、デメリットをあげて、自分のメリットだけを主張し、相手のデメリットだけをせめるなんて、話し合いになりません。自分のデメリットをどうフォローするか、相手のメリットをどう取り込むか、もっというなら、どうやってよりよい妥協案、改善案を作るか、というために会議をしているわけですよね。
こういう当たり前のことができないのが小論文の世界です。
たとえば、赤本の小論文の解答例を読んでも、「えっ」と思うものがたくさんあります。それを真似て生徒が書いてくるとより絶望的な気持ちになります。
というわけで、今回は書き方の話です。