学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

センター直前!難関大志望者もまずはセンターレベルに戻る~過去問題とともに参考書=リストにざっと目を通そう!

最後のセンター試験(?)が近づいてきました。難関大志望者も私大志望者もまずはセンター対策ですね。今日はその重要性を書いておきます。

センター試験が近づいてきました。これから、入試本番を迎え、どのように学習を進めていくかが不安になるところでしょう。

センター対策もしなくちゃいけない。

私大、特に併願校もふくめて、過去問題をやらなくちゃいけない。

国立二次対策だって必要。

ここからどんなバランスで勉強していけばいいか気になりますよね。

というわけで、今日はセンター試験対策を通じて、基本レベルをきちんと頭に入れ直すことの重要性を書いていきたいと思います。

昨年書いたセンター直前情報はこちら。

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上の記事がちょうど、今とおなじぐらいの時期に書いたものですね。今日のもほとんど同じといえば、同じです。

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こちらは本当に直前。今からイメージして、模試などでシミュレーションできるようにしましょう。 

100日前のやつもあります。ルーティン作りの話です。

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必要な問題集は「参考書=リスト」「問題集」「解説=授業」の3種類。

すでに書いていますが、学習に必要なのは、「参考書=リスト」「問題集」「解説=授業」の3種類。

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おそらく時期的には、がんがん問題演習している時期に入っているかと思います。当然、そうなってくれば「センター過去問題」「私大それぞれの過去問題」「国立二次の問題」、そしてさらに「今まで使っていた問題集の問題」なんていう風に、やるべきことがでてくるわけで、これをどう配分していくかというだけで頭がパンクしそうになります。

一方で、問題集を解いてできなければ、「参考書=リスト」で確認をして、基礎知識の補強をしなければいけません。もちろん、問題演習をしていくだけでも、時間配分を含めた解き方の慣れも出てきますから成績向上は見込めますが、解けなかった、選べなかった理由が、基礎知識のもれであるとすると、それを見つけて補強することが重要です。なにしろ、問題集で解いた部分が入試で出るとは限らないわけで、むしろ過去問題集をやっている場合、出ていない単語とか文法の方が出る可能性もあるわけですね。

というわけで、この時期になると学習時間をどう対策するかとまどう、ということになるわけです。

第一に、センターと私大や二次対策の配分をどうすればいいか。

第二に、問題演習と基本知識の覚え直しの配分をどうすればいいか。

この2点で、受験生が困ってしまうということだと思います。

これらの配分は、まずは人それぞれです。立ち位置、つまり現状の偏差値も違えば、目標も違う。第一志望に勝負をかけてダメなら浪人という人もいれば、多少下げても絶対現役、という人もいる。苦手科目や苦手分野がはっきりしている人もいれば、全体的に届かない人もいる。問題演習ばかりつめてきた人もいれば、基礎知識をつめることばかりしてきた人もいる。

だから、一概にこの答えはないわけです。

でも、とりあえずは読んでもらって、自分の中で欠けているものを取り出してください。

 

センター試験のレベルを通じて、いったん基礎レベルからざっと参考書を読みなおす。

まず、この1カ月は二次対策や私大対策はいったんおいてでもセンターレベルをきちんと押さえ直しましょう。

これは、ふたつのポイントがあります。

ひとつは、センターで失敗すればかなり厳しい戦いになるということ。どんなにセンターができてきたとしても、ここまでずっとセンターばかりやっていた、とかいうことでもない限りは、必ず一度センターに戻って万全を期しましょう。

二つ目は、センターレベルだからこそ、基礎基本の確認ができるということ。だからこそ、センターで失敗しているようでは私大や二次ではより苦戦することが予想されますし、まずはセンター対策の中で、基礎基本をざっとやり直すことが大事です。

単語や文法は完璧って本当?

よく難関大受験者がいうのは、「基本的なことはだいたい終わっているから」という話です。

本当?そりゃ本当です。難関大志望しているんだったら、早い人なら高2の終わりには、遅くとも高3の夏ぐらいには基礎基本はおおかた入っていることでしょう。

だからここまでやってこれたし、応用問題にも取り組めたんですよね?

だから、です。

それ、ずいぶん前の話ですよね?だって、基本的な文法って入れば入るほど、確認しなくて済むじゃないですか、文法書で。単語だって入れば入るほど、ページ開いて確認することなくなるじゃないですか。

でも、本当に完璧なんでしょうか。

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立教大学とか東洋大学の例を出していますが、細かいことが多いんです。古文文法での話を上の記事で触れているので読んでくださいね。

先日学校で扱った立教大学の別の過去問題の話。

たとえば、

「これや限りならまし」の「まし」の職能と活用形を聞く問題が出ていました。何選びます?

活用形は連体形でいいですよね、係り結びだから。

問題は意味ですね。

選択肢、推量、打消、完了、希望、反実仮想、なんですけど…。

反実仮想?いや、ちがいますよ。「~せば~まし」「~ましかば~まし」ではないし、仮にそれの省略とみても、ありえないことに対する「だろう」ではなくて、かなり現実味がありますからね。

ためらいの意志?よく勉強してます。でも選択肢にないし、「死のうかしら」って訳すのはちょっと無理がありそう。

実現不可能なことに対する願望?そうです、ここまでが文法書にありますね。あ、だから「希望」ですか?

いや、「死ぬんだったらいいのに…」って訳が変じゃないですか?

文法書、「まし」の用法はさっきの3つ載るんですけど、よ~く読むと、下の欄外の一番最後に「※中世以降は、単なる推量の用法もあります」と書いてありました。うちの学校採用のはね。

というわけで、推量。

ほら、本当に大丈夫?確認しとかないで。

もう一個、同じ問題から。

「梅までもわぶわぶ開くる花の笑み」の「わぶわぶ」の意味を選びます。

しぶしぶ、しみじみ、ほのぼの、だんだん、どんどん

さあ、どれ?

「わぶわぶ」なんて単語集ありましたっけ?じゃあ、似ている単語ですね。

あ、「わびし」じゃないですか?じゃあ「わびし」は?

わびしい、じゃダメ?「わびさび」とかいうし…

いいんですけど、じゃあ、どれ選びます?

そうだなあ、「わびさび」の感じなら「しみじみ」?

「わびしい、さびしい」のイメージならまだ咲いていないから「だんだん」?

違いますよ。

たとえば、私の古文単語では…

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「わびし・さびし・むつかし・うるさし・うし・うたてし」などは、「不快だ・いやだ」ですよ。仲間はずれは「つらし」でこれは「つれなし」で「薄情だ」ですね。

もう一回、選択肢。ほら、ありますよ。いやだっていっているの。

そうです。「しぶしぶ」ですね。

こんな感じ。一回やり直しません?

いえ、「え~大丈夫だよ」といっているあなた。だから、覚えなおす必要なんてないんです。もう一回ざっと目を通すだけ。覚える、というより、読む、という感じ。きっとそんなに時間はかかりません。

基礎を入れたというあなたなら、歴史だって英文法だって数学だって覚えているはずだから、目を通すぐらい瞬殺。

もし、時間がかかるなら、それこそやらなくちゃまずいし。

というわけで、ぜひとも、私立や二次試験に向けても、今、ここで、ざっと基礎的な参考書を一通り目を通し直すということをしましょう。

 

本番同様に問題演習を繰り返すことで、確実に得点力はアップする!

一方で、問題演習を繰り返すことも重要。パターンがわかるし、慣れが出て来る。

これのコツは、本番同様にすること。

  • 時間をはかって時間内におさめること。
  • 当然、途中でトイレにいったり、やめたり、答えを見たりしないこと。
  • もちろん、試験をブロックごとに細分化しないこと。
  • マークカードをコピーでいいから使うこと。
  • マークカードの採点と問題からの自己採点を同時に行うこと。
  • 本番、鉛筆にするなら、鉛筆を使うこと。

こんなことをしっかりやる中で、得点力がついてきます。

実際に、センターの古文とか漢文は、結局、単語とか文法の知識をどう使うか、ですから、知識をいれるだけじゃなくて、どう問題の中で生かすかを練習しなければいけません。現代文はたいてい時間が足りなくなるけど、これだって解き方の問題。

たとえば、「選択肢と本文を照合する」とそれだけで最初に読んだのと合わせて、本文を6回読むことになります。でも、「傍線部や答えの根拠と選択肢を照合する」なら、本文を読むのは1回。

つまり、前者のやり方では解けたとしても時間が足りなくなるわけで、もちろん間に合えばいいですけど、もし時間が足りないという問題につきあたっているなら、解き方を変えるか、あるいは同じやり方で時間内におさめる練習が必要になります。

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というわけで、こういうのが実践練習において、克服されるわけです。これはいかに本番同様にやれるかにかかっていますから、そういう工夫も必要ですね。

 

理系の数学Ⅲがメインの生徒は、センター対策のさなかでも、数Ⅲから遠ざからない!~同様に英作文、記述などの練習も適度にいれよう!

と、ここまで、センター対策を怠らずにやること、そして基礎基本に一度戻ることをおすすめしてきました。

ただ、ひとつだけ注意点がありまして、それは理系の理学部工学部などの受験者、つまり、数学が数Ⅲメインになっている人です。

他の多くの科目は、どんなにセンターが私大や二次よりレベルが低かったとしても、ほとんど同じような基礎基本の上に成り立っています。

しかし、数学だけは、二次私大は数Ⅲ、センター数ⅠA、ⅡBです。

これは逆に、センター対策が重要な理由でもあります。秋以降、志望校の過去問をやったり、あるいは3年生になって今習っているところを中心にやってきたりしているなら、それは数Ⅲベースだからです。

数ⅠA、ⅡBから遠ざかっていないですか?

もし、そうならやっぱりやらないと不安です。しっかりやりましょう。

しかし、だからといって、今から1ヶ月センター対策ばかりやってしまうと、1ヶ月以上、数Ⅲにブランクを作ることになるわけですね。これはこれでまずい。

つまり、ここはバランスよくやっていくしかありません。

同じことは、英作文であるとか、国語とか社会の記述、論述問題に対してもいえます。これらの科目は、センターをやることで基礎基本の振り返りができるかもしれませんが、そうはいっても難関大を考えたときに出題される英作文や論述を1ヶ月手つかずというのは危険です。

だからこそ、ある程度、あなたがそれらの大学の判定がついているなら、センター対策を中心にしながらも、英作文や論述を鈍らない程度にいれていくことが大事。それこそ、国語の二次で要約が出るような大学を受験するなら、センター解いて要約するとか。

こういうバランス感覚も重要ですね。

 

というわけで、センター直前の学習について、もう一度チェックしておきましょう。