学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

受験勉強を、実際にどう進めるか?勉強ってどうやるの?「参考書をやる」以外の受験勉強のやり方。

今日は受験勉強を実際にどう進めていくかについてまとめます。

受験勉強をはじめた時、何を気にしていますか?

初期の段階でよくある質問は、「どんな参考書、問題集がおすすめですか?」というもの。

別に聞いてはいけないことはないのですが、逆にいうと質問はこれだけ。

たいてい「この問題集、どうすすめればいいですか?」とか「この参考書ってどう勉強していくんですか?」とは聞いてもらえません。

もちろん、「何周やればいいですか?」とか「一日どのくらいやればいいですか?」とは聞かれます。しかし、やり方自体は聞いてもらえない。

つまり、受験生は「何を」「どのくらい」やるかには関心があっても、「どう」やるかには関心がありません。

というわけで、今日は学習方法を考えていきたいと思います。

学習教材は3種類に分類。「参考書」と「問題集」を使いながら、必要に応じて「わかりやすい解説」がほしい。

まず、手元にある学習道具を分析、分類してみましょう。

本来、学習に必要な道具は2種類です。

ひとつは参考書。困ったら、これを見ればよい、答えやり方を見つけられる…という類いのものです。歴史とかならわかりやすいですね。これを持って見ながらやれば満点がとれるというような道具です。

もうひとつは問題集。実際に問題があって、やってみるためのもの。

つまり、問題集をやって、わからなかったら、参考書でやり直す。参考書をやったら、問題を解いて確かめる。この2種類が当然必要です。

1科目2冊というわけではありません。数学はたいてい、これがセットになっているような作りですし、英語あたりになると、英単語、英文法、読解とわかれていて、少なくとも参考書は、単語集、文法書と最低2冊は必要で、これに問題集が加わる…ということもあるでしょう。

必要なものは「参考書」「問題集」と「解説」

で、もうひとつ種類としてあるのが、「解説」です。これはわかりやすく教えてもらうというイメージ。文法の骨格を先生が教えるように、参考書のように細かくはないけれど、わかりやすく大づかみしてくれるような教材です。

古い時代でいうと「実況中継」という参考書があったのですが、予備校の先生の講義を活字におこして、そのまま本にした参考書です。話し言葉で書かれて(笑)みたいなものがそのまま入っている感じです。私のブログだって、この系統。

そういう完全ではないけどわかりやすいもの、って必要です。

でも、今の時代、これが、「塾の授業」「映像授業」「東進・マナビス」「Youtube」というような形でそのまま入手できるようになりました。便利ですね。

でも、だからこそカン違いしてはいけないのは、ベースは「参考書」と「問題集」のサイクルであること。塾や映像授業はあくまでも「わかりやすく」してもらうもので、細部をつめたり、まして問題を解く練習にはならない。

だから、塾にいくら通っても、映像授業をみまくっても、問題を自分で解かない人は成績があがりません。

「どうしてうちの子は塾に行かせているのに成績があがらないのか?」

その答えは実に簡単。

解説をいくら聞いても、自分で参考書を頭に入れて、問題を解かない限り成績はあがらないのです。

なので、映像授業を見れば見るほど成績が上がるなんていうのは嘘。

必ず、自分で問題を解く時間を確保しないといけないし、見るだけでなく内容を頭に入れるという動作が必要です。

それこそ、なんとなく見ていたら頭に入る…なんていう人がいるならうらやましいかぎりで、映像授業を流し続ければいいわけですが、たいていは、頭に入れるためにはなんらかの動作が必要なんですね。

この後の、たとえば夏期講習とか冬期講習とかをどうとるかを考える時にも、実際に問題を解く時間、覚えるべきことを頭にいれる時間、というのを考えていくようにしましょう。

「すすめられた参考書」を「一生懸命」「繰り返し」「やる」からの脱却へ

というわけで、最初の話に戻りますが、すすめられた参考書を「やる」という発想ではだめなことがわかります。どうやって、覚えるべきことを頭の中に入れていくかを考える必要があります。

特に勉強は「すすめられた参考書」を「何度も」「一生懸命」「やる」としか思えない人、しっかり読んで、工夫した学習方法へ改善していきましょう。

手順1 整理する・まとめ直す・解説を読む

手順の最初は「整理」「まとめ直し」です。

すでに整理してくれているような参考書であれば、読むだけ、解説をわかるだけでいいのですが、頭に入れるとすれば、「何を」頭に入れるのかはっきりさせなければいけません。

ですから、それをはっきりさせる。英文法であれば、解説を読みながら例文を覚える、という動作がはっきりすればいいわけです。

歴史はたいていの場合、文章で構成されています。もしあなたが、その文章を一言一句違わずに暗記できるというならそれでもかまいませんが、たいていはそうではなくて、用語、つまり、出来事とか人物とかを必要な説明を補って図解というか、関係を説明するというか、そんな感じで頭に入れるはず。

つまり、まず整理して、まとめ直すことが必要です。

覚える元となるシートを作る、という感じです。

これが第一歩。

 

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手順2 覚える=思い出す「ブツブツ」と「目を切って見ないで言う」

覚えるものができたら、次はがんばって覚えるだけ。

とはいえ、本当にあなたは覚えようとしていますか?

覚えるためには、思い出すことがセットになるはず。

たとえば、買い物に行きます。あいにくメモがない。買ってくるものが5つあるとして、あなたはどうしますか?

きっとまず、ブツブツと買ってくるものを唱えるはずです。覚える段階なら、まず書いた文字でも見ながら。

で、買い物に行きますか?

いえ、覚えたかどうか確認するはずです。つまり、見ないで言う、目を切って言う、という動作が入ります。

で、5つ言えるか確認する。

それを何度か繰り返すはずです。それが覚えるということ。あなたの覚える動作は上のようにやれていますか?

というわけで、覚える元、覚えるものを作ったら、「ブツブツ」「目を切る」が必要な動作です。そして、覚える元が再現できるかどうか確認します。

手順3 再現 白紙(ゼロ)から全部言えるようにする 3分間作文

手順3は手順2と同じと言えば同じです。

要は、本当に覚えたかどうか再現して確認するということです。ベストは実際に書いて再現すること。

第一段階としては、覚えたリスト、まとめたものを同じように再現すること。頭の中に表を作って、その表を再現するイメージです。

第二段階は、文章として書く。歴史などや現代文の要約などのイメージで、表や図としてイメージしたものを文章におこしていきます。

この時有効なのが3分間作文。

 

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1分間、頭の中で書く文章をまとめ、3分間という制限時間をタイマーで設定し、少しでも多く書く。授業ごとに、その日にやると信じられないくらい有効です。

で、時間がないなら、口頭でもいいです。言えたか言えないかは自分でわかりますからね。

手順4 問題を解く

これでようやく問題を解いて、頭にはいったことを別の角度からアウトプットしていきます。できるかどうかチェックしましょう。

手順5 できなかったら、手順1、あるいは2以降に戻る。

できないとします。

理由は次のどちらか。

1 リストに入ってないものが出ている。残念ながらまとめを修正しましょう。出題されているレベルまでやらないとダメです。

2 リストにあるのに思い出せない。だとすると手順2からブツブツ、目を切る、のやり直しです。あるいは、何か覚えやすいような工夫が必要かもしれませんね。

歴史系のポイント まずは「整理」する。見出しのレベルを意識して箱を作る

それでは科目別のポイントです。

歴史などは、整理が一番のポイント。教科書やプリントにマーカーひいて覚えるのでなく、まず整理が大事。

見出しのレベルを意識して、箱の中に箱を作るイメージで整理していきます。

適宜、語呂を作ったり、イメージ化したり、記憶のテクニックを使って工夫することが大事。

まずはまとめノートというか、一枚の紙に図を書くようなイメージでまとめましょう。

マインドマップの手法が生きてきて、色ペンを駆使するとよいです。覚える順番に、赤、青、緑…などと決めておくと、「確か紫があったから6つはある」みたいなことがわかります。

英文法のポイント 文法が入っているなら手順4からでいいけれど、そうでないならまずは解説を読み、例文をブツブツ、再現

英文法の参考書は左に問題、右にその解説という作りが多いです。この順番でやっていいのは、すでに頭に入っている人だけ。

やり直す人、1からやる人は、問題は無視して、まずは解説を読む。そして、例文暗記。つまりブツブツ、目を切る。

  1. 解説を読む。
  2. 日本語をイメージして音読
  3. 覚えているかどうか、目を切ってブツブツ
  4. 白紙から例文が言えるようになった
  5. はじめて問題を解く

という順番です。

極論を言えば、問題をやらなくても例文が言えれば大丈夫だし、例文が言えないと問題が解けてもダメ、ということです。

英単語のポイント 手順2からスタートするけれど、英語をブツブツ言って、再現できるようにすることがポイント

英単語は、基本的に解説がありませんから、手順2からスタート。ポイントは日本語をイメージして英語をブツブツいうこと。逆はだめです。

日本語を見て、英語が出てくるようにチェックします。英語→日本語の人が多いけれどダメです。逆にしましょう。

それを中文でやるなら、速読英単語。

ミニマルフレーズでやるなら、システム英単語。

単語だけでやりたいなら、ユメタン。

その他の単語集は、例文でやる。

日本語をイメージしながら、何をブツブツ言って再現するのか?

 

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理数系のポイント 解説でわかったような気にならない。問題を解いて身につける

理数系は、暗記といっても「手続き記憶」なので、まず一定量が必要です。とりあえず「覚えた!」ではだめで、何度も何度もやって、その再現のスピードをあげていくようなイメージで勉強する必要があります。手順1のまとめ直しはまずないので、とにかく反射神経的に動作が出てくるように問題を繰り返しましょう。

したがって、「覚える」といっても、同じ問題を再現するのでなく、次から次へと新しい問題をやっていくことが大事です。

古文・漢文のポイント 問題を解いて文法書の解説にしっかり戻る。「整理」して、何を覚えるかを使える形にする

古文漢文については、私のブログを参考にしてください。

覚えやすい形にまとめたつもりです。

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で、私のやり方で文法や句法をやると、手順2ができるようになります。それぞれをイメージしやすい図でまとめていますので。

基本的なポイントとしては、問題を解くことが中心になりますが、できなかったら解説を読むだけでなく、必ずその元となる文法書などに戻ること。それがポイントです。

最初に書いた、参考書と問題の行き来が大事ですよ。

 

以上で、簡単な説明は終わりです。他の記事も参考にしてください。

 

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