はやいもので、12月、師走になりました。冬休みがせまってきたところで、今日は久しぶりにゲームの話をしたいと思います。
1年なんてあっという間、もう12月ですね。師走は師が走ると書きますが、先生である私は走るわけではなく、この「師」はお坊さんを意味しています。なんとなく忙しいですが、街中にクリスマスの飾りがあふれ、26日になると一気にお正月の飾りになっていく、ちょっとワクワクした感じになりますね。
そんな中ですので、今日は久しぶりに「ゲーム」と「遊び」の話をしていきたいと思います。
「学ぶ」とは「真似ぶ」こと~非認知的能力の話
このブログのタイトルは「学びの真似び」です。
「学ぶ」の語源は「真似ぶ」であり、「習う」は「倣ふ」であり、日本語の中では、「学ぶ」という行為は、お弟子さんが師匠の技を盗むように、真似をすることなんですね。
漢字の「学」とか「教」は、「子」をおさえつけるような成り立ちをしていますし、「ノブン」はムチですから、かなり、スパルタ的な文字ですが、これは中国の話。日本では、かなり主体性のある行為としてとらえられてきていたはずなんです。
ここのところ、早期教育の話をしていて、「非認知的能力」の話をしましたね。
これも非常に似ていて、つまり、知識をどれだけ詰め込むか、というその作業は遅かれ早かれみんなと同じになるけれど、知識を得ていくプロセスによって、大きな差がついていくという話なんです。
だからこそ、このブログは「学び方を学ぼう」という意味で、こんなタイトルつけたんですね。
そう考えていくと、冬休みに宿題なんかいらないんじゃないか、と私は思いますし、実際そうしています。
もちろん、大学受験、高校受験、中学受験と受験が近い人は、やらなきゃしょうがないですけど、やっぱり宿題はいらないでしょ、そんな時期に。
本来、宿題っていう行為自体が、このブログのコンセプトに反するものになっていきます。あ、もちろん、出しようです。主体性を重視する形で出せばいいわけだから。
冬休みに大切なこと
なんで、こんなことを言うかというと、冬休みって短いじゃないですか。その割にイベントが多い。
クリスマスとお正月。
親戚にあいさつにいったり、年賀状書いたり、大掃除したり、新年の目標を立てたり、お客さんがきたり、プレゼントもらったり、お年玉もらったり、初詣にいったり…
しかも、どれもこれも、この時でなければ…っていう、一大イベントばっかりです。
たとえば、私の場合で言えば、兄弟がその家族もふくめて顔を合わせるのは年に一度だけ。もちろん、それぞれでは会うけど、「揃う」ってすごくないですか。
もちろん、受験生のお子さんを持つご家庭からすれば、大変だし、勉強優先だと思うんですけど、やっぱり、お年玉もらうにしても直接で、「周りの人が応援してくれてる」って気持ちを持つことって結構大事だと思うんですよね。
神社も、確かに年何回かは行くけど、みんなで初詣行って、御札もらってって、なんか大事なイベントですよね。
小さいときのことを思い出します。年末年始、家族でゲームやるんですよね。こたつとかで。おじいちゃんの家に行ってもそう。それが行くひとつの楽しみで。
トランプや花札、ドンジャラ(麻雀みたいなのの子どもばんです。)はおじいちゃんの家にあって、これをやれるのが楽しくてしょうがなかった。
頭も使うし、心理戦もあるし、コミュニケーションじゃないですか。
結構非認知的能力だと思うんですよね。
そんなときに宿題なんかやってる場合じゃないって気がするんです。
トランプやUNOって今でもやるのかなあ…
一番の目的は、そういった人とのコミュニケーションですから、テレビゲームとか、スイッチとか、スマホとかでもだめなわけではないんですが、やっぱり、アナログな方が、「学び=真似び」としては学ぶものが多いですよね。
テレビゲームそのものは否定しません。そんなに学習に悪影響があるとは思えないし。別にやっていいんですけど、そもそも冬休みであるなら、「みんなでワイワイ」の中に、コミュニケーションがあるじゃないですか。
トランプとかってどのくらいやるんだろう?ってちょっと不安になります。
神経衰弱は記憶だし、ババ抜きは心理戦。でも、7並べにしたって、確率や予測も必要だし、結構頭もコミュニケーション力も使うじゃないですか。
結構、学力高めると思うんですよね。
将棋や囲碁がいいのはわかります。でも、長いじゃないですか。オセロなら、なんとか早く終わるかな。
トランプとか、UNOとかやるの好きだったよなあ、って思い出します。学校の旅行をのぞいたら、やっぱり正月か、帰省したときだったよなあ、って。
だからね、と私は思います。
冬休みは、勉強してる場合じゃないんだよ。いろいろやるべきことがたくさんあって。その中で、今年をふりかえって、来年に向けて新たな目標を立てて、気持ちを作り直して。自分の周りにはたくさんの人がいて、そしてその人たちに感謝の気持ちをもって。初詣だってそうじゃないですか。神様や祖先やいろんな人たちに思いを向けるチャンスがあるわけで。
学習はどうしていくか?
受験生であれば、大掃除と新年のあいさつ、初詣ぐらいで、あとはラストスパートしなくちゃいけないというのは仕方がない話です。
でも、そうでない人たちは、いいんじゃないかと私は思います。でもね。日本はたまたまですが、3月終わり、4月始まりじゃないですか。だから、新たな目標として、やらなくちゃいけないことがあるとすれば、3月までに、今年の総復習を終えることだと思うんですよ。受験生じゃないと、たとえば、うちの学校だと、中学入試、高校入試と合計5回もありまして、生徒は休みになるんです。
ここは決して休みじゃない。
この時期には、しっかりと今年1年の復習ができるように、気持ちを新たにすることが冬休みに大事なことのように感じます。