学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

「反復学習」の注意点。成績をあげる「勉強」の「繰り返し」。「覚える」ためには「思い出す」。瞬時記憶からの脱却を!

学習方法のブログとして、検索の多い「反復」と「学習」「勉強」というキーワードについて、きちんと説明しておくことにしました。ただの反復が意味のないことを理解してほしいと思います。

このブログの一番の狙いは、学習方法や学習計画について、そしてそれを実践していく方法についてなんですが、どうしてもニーズが受験情報、特に大学受験情報にあるために、どうしてもそういう記事を優先して書いてしまっています。

実際に、季節ごとに新しい情報が常に飛び交いますし、また、その情報をアップデートしないといけないという事情もあるのですが…。

とはいえ、それ以外の人気となると、この記事になるようです。

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 というのも、学習方法の検索に「反復」と「学習」がセットになることが多いからのようです。

で、どうして私がまたさらにここで、そのことを言及していくかというと、究極を言えば、

「世間一般で考えているような学習の反復は意味がない」

と私が考えているからです。もしかして、「勉強には反復が必要なんだよ」と言いたいと思われたら、大変だと思い、慌てているといってもいいですね。というわけで今日はそのあたりをもう一度説明したいと思います。

 

ただその場で「反復」することは瞬時記憶の繰り返し

この話の原理は、記憶の原理としてすでに説明しています。

人間の記憶は、

瞬時記憶→短期記憶→長期記憶

という流れで、本当の意味で「記憶」されます。その時には、「反復」「繰り返し」「復習」が必要なんですね。最低でみて、二回、論じられているのは最低五回、という回数です。

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 つまり、記憶を定着させるのは、「反復」「繰り返し」が大前提になります。だから、学習には反復が必要だよ、と言われれば、それは当たり前すぎるぐらい当たり前なんです。

ところが、たとえば、私は国語の教員ですが、漢字を100回書け的な指導がありますよね?あれってもちろん、やらないことに比べればだいぶましであるんですけど、100回書いた割りには、報われない気がしません?仮に一回書けるようになっても、すぐ忘れちゃうような…。テストで一回できても、終わったら忘れてしまったり。

ひどいケースだと、100回書いて書けるようになったのに、次の漢字を100回書いている間に忘れてしまったり。

やらないよりはましなんですよ、確かにね。

でも、報われていない。

あの「漢字を100回書く」は「瞬時記憶」の繰り返しなんです。つまり、見て写しているだけ。

もちろん、「私は100回書いて覚えられる」という人もいるでしょうが、それは意識の問題です。「覚えよう」としているなら、「できるだけ見ないように」、それは言い替えれば「できるだけ忘れた上で思い出す」という作業をやっているはずだからです。

そのやり方でうまくいった親や先生が、その方法を嫌々やる子ども、ともすれば、「へん」だけ先に100個書いて、あとから「つくり」を100個書こう的な発想を持っている子供におしつけてもうまくいかないのは当たり前。

だって、「写している」んだから。

「覚える」ためには「思い出す」ことが必要なんです。

 

正しい「反復」は思い出すことが動作に入っているかどうか 

というわけで、正しく「反復」するというのは、

何もない状態から思い出せるかどうか

なんですね。

普通に、つまり、特別な理論や方法を意識せずに、常識的な学習方法をしているとするなら、この状態はすべて「意識」によります。すごくおおざっぱな言い方をすれば、「覚える=身体の中に本気で入れる」「気持ち」があるかどうか、ということです。それは、すごくおおざっぱに言えば、「ただやっているだけではだめ」ということです。

でもね、それは私からすれば、「方法」を説明していないのがいけないのであって、決してその子が悪いわけではないと思うんです。

方法や理論をきちんと説明して、それでもやらないのなら自己責任かもしれない。でも、方法を説明されずに、がんばって100回書いているのにできないとすれば、それは、本来その子の責任ではないはずです。

100回書いてもできないから、「ぼくは頭が悪いんだ」とか「やってもできないんだ」とか、そういう「意識」になる。そういう「意識」でいるから「やってもできない」。負の連鎖ですね。

逆にいえば、できる子は「ぼくは頭がいい」「できるに決まっている」「やればできる」と思っている。だから「覚えられた」かどうか確認しながら進んで行く。それは「思い出す」という動作が入り込む。だから100回書いても覚えられる。下手すれば、「そんなに書かなくても覚えられるよね」ぐらいのことを言うわけです。

たとえば、うちの子どもは3歳ですが、ようやくひらがなが読めるようになりました。

でも、その前に、絵本が読めたり、雨ニモマケズが暗唱できたり、四字熟語のカードを見せるとそれが言えたりします。

すごいでしょ?

でも、すごくもなんともないんです。だって、アンパンマンの歌を歌ったり、台詞言ったりしますよね?

それと同じ。

でも、どうやって、3歳のこどもが覚えてるんでしょうね?簡単にいうと、「字が読めない」から覚えるんです。

字が読めると、字を読む。つまり、覚えなくても読めちゃう。思い出さなくても、読めるっていうことです。

字が読めないから、覚えることは、つまり、常に思い出している状態。こどもは常に思い出すことによって覚える。覚えるために口に出したことは、その場で消えていく。だから、また思い出すことによって覚える。

覚える作業は、常に思い出す作業なんです。だから、大人よりあっという間。

大人は字を読んでしまうから、思い出してないんです。なんとなくわかりますか?覚えるということは、思い出すことなんです。

 

時間をおいて反復することの重要性

というわけで、本当に覚えたかどうかは、忘れる前に、でも忘れているような時に確認して思い出す、という作業によって起こるわけですね。

エビングハウスの忘却曲線の話はどこかで聞いたことありますよね?

寝るとあっという間に忘れてしまうというあの話。だからこそ、寝る前に復習し、翌日に復習し、2日後に復習し…という理屈になるわけです。

そのやり方はこちらで一度紹介しました。

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つまり、やりっぱなしにするのでなく、ある程度たったら、とはいっても忘れない程度の内に復習する必要があるわけです。

それが7回読みを応用した学習法で、学習計画の立て方。

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できるだけ、学習計画としては全体を早く1周させて、同じ期間に何周もするように計画を立てるわけですね。

 

短期間で「反復」を効果的にするためには、「IMR」がポイント。

とはいえ、たとえば、小テストとか、定期試験だとすると、そんなに期間があるわけではないです。定期試験ぐらいなら、七回読みを応用することもできますが、小テストなんかでは、結局、明日のために、今日がんばらなくちゃいけないんですね。

そういうときに、どういう手を使うかといえば、「思い出す」作業をしっかりとやることなんですね。

簡単に言うと、「覚えた」ら「思い出す」ということ。

覚える…目の前にあるものを眺める。ノートを見る。繰り返していう。繰り返して書く。

思い出す…目の前にないものを再現する。ノートに見ないで書く。見ないで言う。

ということです。

これを交互にやるのが効果的。

つまり、

1番を見て覚える→思い出す=一見思い出しているように見えて、今、やったことを繰り返しているだけで瞬時記憶の連続で、「思い出していない」

なので、

1番を見て覚える→2番を覚える→1番を思い出す→2番を思い出す→3番を覚える→2番を思い出す→3番を思い出す→4番を覚える…

というように展開するわけです。

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漢字で説明する、といいながら、ほったらかしてしまっております。そろそろ本当にちゃんと説明します。もう少々お待ちください。

 

今日の話から考える学習方法の検証

というわけで、理論的な説明は終了。

これをもとに、世間で出回っている学習理論をバッタバッタと斬ってみたいと思います。

「何度も何度も繰り返し書かないと覚えない」て本当?

うそです。

繰り返して書くのは瞬時記憶の繰り返し。思い出す動作がありません。

書かないと覚えないのは本当。「思い出す」動作は書くことだから。

書いて覚えている人は、できるだけ、忘れながら思い出して書く、という作業をしているはずです。

効果のない人は、逆に忘れないように、機械的に繰り返しているはずです。

一日の学習時間を1科目にわりふる(1科目に集中的に取り組む)か、何科目にもわりふる(1日に全科目やる)か?

思い出すポイントを増やすためには、1日に何科目もやる方が、次の日に「思い出す」ポイントを作ることになります。

また、間が1週間もあいて、その間に忘れてしまった場合、もう一度覚えるために時間がかかり、ムダが多くなります。

もちろん、大学受験の理系数学のように、一問解くのにものすごく時間がかかるものは、その一問に時間をかけるのは仕方ありません。

ここでいっているのは、数学の小問とか、英単語とか、そういうものは、同じ時間をかけるにしても、こまめにわけて、思い出すポイントを多くするのが効果的、ということです。

授業時間の最初に前回の復習の小テストを毎回することに学習効果はあるか?

しないよりはマシです。「思い出す」ポイントですから。

しかし、授業の直前の休み時間に暗記して、それを直後に思い出すのでは、瞬時記憶か、せいぜい短期記憶です。効果的にするためには、1回のテスト範囲を1/2か1/3になってもいいので、

前回と今回の範囲、次は今回と次回、3回なら、前々回、前回、今回、次は、前回、今回、次回…というように、「思い出す」ポイントを増やすことが効果的です。

文章の中で出てきた単語を、その時に説明していく授業をどう改善するか?

自学自習でいうなら、まず初見、そしてわからない単語がでてきたら、辞書で調べる、という学習スタイルをさします。

この授業スタイルには「思い出す」ポイントがありません。この場合、家で生徒が「思い出す」という宿題をする必要がありますが、効果的な課題があるように思えません。

改善するには、いくつか考えられます。

  1. 授業の最後に必ず、今日でてきた単語、覚えるべきことを「思い出させる」。すなわち、問いかける=テストをする=見ないで書き出させる。
  2. 授業の最初に、出て来る単語や覚えることを先に「説明する」。文章の中で「思い出させる」
  3. 覚えるべき単語を教室の後ろに書く=貼る。ふりかえればある。前を見ているときは「思い出す」動作になる
  4. 授業の最後に試験をしたり、次の授業の最初に試験をしたりする。

一番、簡単なのは1で、3分間作文の手法で思い出すことを意識すると短時間で絶大な効果を得ます。

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黒板に書かれた数学の解法をノートに写すことの意味は?

ありません。見ないで解くことがポイント。

先生が説明している時は、ひたすら聞いて頭に入れる。覚えたと思ったら、何も見ないで自分で解きましょう。

黒板に書かれたことをノートにとることはの意味は?

せいぜい、あとで覚えるための道具を作っただけで、その時間は何も学習していません。先延ばしにしただけ。

先生の話を聞いて、黒板を見て、頭の中にたたきこんだら、何も見ないで、自分で「思い出し」で書きましょう。 

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というわけで、勉強の反復の話でした。

反復は必要ですが、やりようです。

忘れる前に復習しないと大変になるけど、今、見たことを何度も繰り返しても思い出す動作ではないので、意味がないんです。

このバランスが難しい。

頭のいい人は、「忘れるようにして思い出す」という作業を無意識にやっているんですよね。

では、また。