学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

大学受験併願校決定のために。~Q&Aで疑問に答えます!!

大学受験の併願校は決まりましたか?ここのところ学校で多く受けていた質問を中心にここではQ&A形式で疑問を解消させていきたいと思います。

いよいよ入試が近づいてきました。12月に入ってきましたから、センター試験の対策をしっかりとしていきたいのと同時に、併願校を決定する時期になりました。学校で受けている質問に答える形で、疑問に答えていきたいと思います。

 

ここまで併願については、ある程度説明してきました。

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 今年の大学入試動向はこちら。

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このあたりを踏まえて、話をすすめます。 

 

Q1 全学部統一は受けた方がよいのか?個別とどちらが簡単なのか?

一概に言えませんが、あえて書くなら、個別の方がはるかに簡単です。基本的に定員が多く、また、全学部の方が入試が早い以上、個別の方が、「落ちた人」入試になります。

基本的には大学ごとに違いますが、併願を認める大学やここでさらに割引をする大学はレベルアップする確率が高く、併願を認めない大学はそこまで難度はあがりません。

併願を認めない立教は、個別と難度があまり変わらないように見えますが、青山学院や明治は難しいように感じます。

また、全学部日程は問題がセンターのように解きやすくなることもありますから、こういったところも、出願するかどうかのポイントになります。

法政や成蹊などは全学部だと2科目になったりしますから、苦手科目があるなら狙うことになるでしょう。

全学部だけ、地方会場がある大学も難度があがりやすくなります。

いずれにしても、大学でだいぶ違います。上記は一般論として見てください。第一志望なら、両方受けてもいいですが、二回受けると優遇するというわけではありませんから、チャレンジになるなら、全学部の時期には、しっかり滑り止めを受けて、個別で第一志望を受けるべきでしょう。

 

Q2 センター利用入試は、どのぐらい受けるのが普通か?

現在は、受験料割引などがあるので、人によって異なります。

重要なのは、同じ得点を全ての大学、全ての学部に適用しても、よほどぎりぎりの点数でない限り、全部受かったり、全部落ちたりします。

なので、同じレベルで山ほど出すのはおすすめしません。

また、どんなに受かっても、進学できるのは1校、1学部。お得だからといって、お金が変わらないならいいですが、割引率が高いとはいえ、お金はかかりますから、よくよく考えましょう。

上位者は、ここで合格をとって国立2次対策の時間を稼ぐことが重要なのですが、チャレンジ層にとっては、そんなことは夢物語です。出願してもいいのですが、必ず個別の方が簡単になります。

また、大学によって、全学部と同様、合格を適当なレベルで出してくれて、個別との難度がそう大きく変わらないように思える大学と、センター利用がレベルが高い大学があります。

東洋、成蹊の多科目型は基本的にかなり入りやすく、中央、芝浦工大、立教あたりが適当なレベルで合格を出しているように感じます。

また、理系ではセンター利用だと数Ⅱまでになるので、範囲が変わりますから、数Ⅲで苦しんでいる生徒は狙うしかなくなります。

 

Q3 受験校はトータル何校ぐらいがいいのか?

このあたりは、

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を参考にしてください。

結論からいえば、その人のレベルによります。第一志望がC判定ぐらいまできていれば、6校ぐらいですみますが、滑り止めもD判定E判定となれば、浪人まっしぐらでない限り、軽く10校は越えていきます。

また、第一志望であっても、センター利用、全学部、個別と出していけば、受験校が増えますので、親世代に比べて受験校は増える傾向にありますね。

 

Q4 苦手科目をここで捨ててもいいのか?苦手科目をどうすればよいのか?

苦手科目を捨てることで、絞れるならいいのですが、「カバーする」というような考えなら、絶対に捨ててはダメです。合格ラインはどんな大学でも60%~70%ぐらいあり、滑り止めと感じている大学ほど、簡単な問題で合格最低をきちんと高くする傾向があります。したがって、苦手で落とすと得意でカバーするのはかなり厳しくなります。

また、国公立で5教科7科目をやっているとするなら、私大で科目を絞るというのはナンセンス。この時期に国立をやめて3科目に絞るなら、決断すべき人もいると思いますが、一般的にはここまできて、やめて楽になるというのはどうなのか、しっかり考えましょう。

苦手克服は合格のための最善手どころか必須事項。ここまできてしまった以上、逃げずに取り組みましょう。

私の経験でいうと、河合偏差値60程度ぐらいの大学で、1科目でも偏差値55を切っていくと、かなり厳しくなります。もちろん、克服できれば別です。偏差値50強ぐらいのままでいってしまうと、ということです。

とはいえ、ここまできた以上、複線入試、つまり、科目や配点の違う入試を探しましょう。有名どころを列挙します。

  • 早稲田教育…国文など国語が一番配点が高いなどの特徴有り。教員養成系でないので、実質学科名が学部と思ってよい。
  • 法政T日程…2科目入試。全学部を2科目にしている大学は成蹊など他にもあり。たいていは、文系で社会カット。
  • 國學院…日程ごとに、「均等」「得意科目重視」「学科に合わせて指定科目重視」などの特徴がある。

 

Q5 2科目入試や多科目入試の難易度の関係は?

こうした科目が減るような入試は、原則的に倍率があがり、合格最低点があがります。したがって、2科目入試よりは多科目入試が受かりやすいです。しかし、苦手科目があるなら、どんなに合格最低があがっても、そちらの形式を狙うしかありません。

また、多科目入試とそうでない形式を併用している大学の場合、判定するときに戦略的に多科目入試を有利にしようとしている大学と、あくまでも倍率にしたがって機械的に判定している大学があるようです。定員という意味では後者がまっとうですが、受験生からすれば、前者の方がわかりやすいと思います。

先ほども書きましたが、東洋、成蹊、MARCHでは立教が、多科目を有利にとろうとしているので、国立併願者はよほど苦手がない限り、多科目で出すべきです。

逆に明治などでは、国立の上位者が多科目に集中すると、3科目とどちらが有利かわからなくなるケースも出て来ます。不安なら出願を多くするしかありませんね。

 

Q6 数学受験と社会受験はどっちが得か?

これも大学によって異なりますが、要は判定方法によります。

明治のように、偏差値換算をしない場合、過去問題をやってとれる方で受験すべきです。

多くの大学は、偏差値をもとに平均をそろえるのですが、その際、他の(文系であれば、英語、国語の)平均点をもとに、必ずしも偏差値50で平均点を同じに扱うわけではないようです。ですから、自分が、より模試などで高得点をとる科目で受けて大丈夫です。

ただし、早稲田の政経などになると一定数理系の受験者が数学受験をし、その受験生が英国を文系生徒に比べて落とす、というような現象があるようで、ある程度数学が得意でないと危険です。

また、一般論として、数学は当たり外れが大きく、社会は安定します。したがって、どちらも同じなら、数学の安定感があるかどうかを見ておく必要があります。

東大・一橋の併願校をはずれるレベルからは数学受験は有利になることが多いように感じますが、東大・一橋の受験生が受けそうなレベルは、数学が本当に得意かしっかり考えましょう。

経験論ですが、「社会が苦手で数学」は、うまくいった例を見たことがありません。数学が得意、というところまでいきましょう。

 

Q7 グローバル入試、英語四技能入試は得か?

大学によりますが、基本的に得です。

たとえば、取得した級や得点によって加点幅が違う大学を想定した場合、出願できるだけの基準であるとすれば、不利になるのではないか、という考え方もあると思います。ただ、大学の関係者の話を聞いていると、特に理系の大学では、GMARCHレベルでも2級を持っているのはまれで、そういう設定になっているようです。これは文系ではそうは行きません。理系でも早慶上智になれば違いますね。2級ぐらい当たり前です。だから、設定がもっと上になっている。

つまり、大学は、それぞれのレベルに応じて、グローバルの資格を持った生徒を有利になるように設定している、といえます。だから、おそらく有利です。

ただし、資格=合格ではありません。他の科目の得点は当然必要になりますから、出して受かった気になる、絶対に受かる、と言う話ではありません。その大学の前年を見れば倍率は当然わかります。その倍率分不合格になるわけですから、あくまでも、個別より有利、という程度です。

 

Q8 3月入試の難易度はどのくらいと見ればいいのか?

これは調整のための入試です。したがって、合格者に比して入学者が少なくなれば、当然ここでも合格が出ます。逆にあふれていれば、ここは極端に少なくなります。ここ数年は定員厳格化の影響であまりお得な日程はありませんでしたが、5年ぐらい前には、この日程のセンター利用が、最初のセンター利用より合格最低が低い、なんてことが、MARCH未満では起こっていました。

なので、ここは運しだい。

ちなみにですが、よほど足りないときは、ここで全部合格を出すのではなく、個別から追加が出始める大学がほとんどです。

その意味でも、各大学の一番入りやすい日程は個別です。追加を出すのもほとんどここがメインになりますから、気持ちは滑り止めでも判定が悪い大学は、しっかり個別日程で受けることをおすすめします。

 

Q9 模試の判定はどのくらい信じていいのか?

これについては、 

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 ここで説明しました。

また、

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 ここでも書きました。

ポイントは、

  • 1校だけなら、A判定でも絶対はない。
  • C判定で実力が本当にあるなら、3校ぐらい受ければだいぶ確率はあがる。
  • 過去問題対策をどれだけやるかが大丈夫かを決める

ということです。

一校だけをあげて、ここ大丈夫ですか?というのは予測できますが、絶対ではない。当たり前ですね。だからこそ、全体として併願作戦が重要になるんですね。

また、特に性差別をするつもりはないのですが、女子を中心に、何校も受けて、不合格が続くと、受験を最後まで戦えなくなることが多くなります。

メンタルがやられるんですね。もちろん男子でも平気で起こります。学校で言うと、2月の10日すぎぐらいから、学校に来れなくなってしまう。

こういうことも起こりますから、どんなに浪人前提でも、どんなに行きたくない大学でも合格をとって蹴る方がいいと思います。

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Q10 過去問題はどのくらい解くべきか?

最終的に合格を決めるのは、入試問題そのものです。とはいえ、これからの時期、過去問題対策をどれだけやれるかというと、意外とできません。

でも、最低1年、時間通りにやる。これは鉄則です。

これでも、2月1日以降になると難しいですよ。だって試験が続いたら、大丈夫?同じ日数必要なんですから。

でも、1年で足りるかといえばNO。だからこそ、赤本や各大学で配布している資料をチェックして、問題傾向を言葉としてつかむことを先にやっておく。

一番は、大学が共通して問題を作っているのか、それとも学部ごとに癖があるのか、を知ること。後者の場合、ちょっと調べれば、問題の癖が必ず出て来ます。特に理科社会で、どこが問われやすいかが絶対に癖として出て来ます。

逆に共通している場合は、センターのように全部からバランス良くという説明がほとんど。このあたりは赤本にもありますからまずきちんと把握し、そもそも第一志望、あるいは思いの強い志望校と、出題傾向の近い併願校を選ぶ、というやり方も効率的だと思います。

ここでもう一度確認しましょう。

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