今日は、共通テストを1年後に控えた高校2年生などのために、どう勉強するかではなく、筆記用具や試験の流れなど当たり前の情報をまとめておきたいと思います。
共通テストが終わると、高校2年生も模試などが始まっていきます。とりあえずなんとなく受ける…という人が多いと思いますが、なんとなく…とやっているとシミュレーションの機会を、ただの勉強の成果の発揮の場所としてしまいます。なので、模試を受けるにあたって、自分だけはシミュレーションをできるように、当たり前すぎて聞きづらい基礎知識をまとめておきましょう。
- 筆記用具は「鉛筆」。シャープペンシルは使えるけれど…
- 自己採点が超重要!間違いのないやり方を試そう!
- 解答用紙は連番が基本。数学は選択。科目選択マークミスは…
- 理科や地歴公民の2科目受験は、「ひとつの受験科目」
- 模試と本番の大きな違いは、冊子に入っている問題
筆記用具は「鉛筆」。シャープペンシルは使えるけれど…
まず、実はあまり言及されていませんが、共通テストでは鉛筆がマストです。濃さも一応決められていて、H・F・HBです。
じゃあ、シャープペンシルは使えないかというと、そうではなくて、計算用、下書き用として使用できるので、机の上に置けるし、使ってかまわない。
というわけで、シャープペンシルでマークしたら注意されるかといったらそうではないようです。なので、シャープペンが使えないというわけではありません。
まず、あなたがまじめで言われた通りやりたいなら、鉛筆に慣れましょう。
あなたが、「大丈夫でしょ。シャーペンで注意されないならシャーペンでいいよ」という人はシャーペンを使っていてもいいと思います。
でも、問題がひとつ。
大学入試センターは、「鉛筆」を必須としているので、鉛筆削りは机の上におけるのですが、シャープペンの芯は机の上におけないのです。なので、シミュレーションとして意識しつつ、シャーペン使う人は、芯がしっかり入っているか試験前に確認する癖をつけておかないといけません。
これ、結構大事。
まあ、私大とか国立大とかでも鉛筆指定、シャーペン不可の大学もあるでしょうから、鉛筆に慣れることをおすすめしたいですが…。
自己採点が超重要!間違いのないやり方を試そう!
続いて、共通テストといえば、自己採点です。本番では、当然あなたのテストは回収され、得点は開示されません。もちろん、開示に申し込んでおけばいずれ開示されますが、残念ながらそれは入試が終わった後です。
土、日に受験をする。
翌、月曜日の午前中に自己採点結果を予備校各社のリサーチに出す。
水曜日ごろには判定が出る。
その結果を見て、出願校を2月になるまでに決めて前後期とも出願です。
つまり、自己採点結果が不正確だと、その状態で出願することになります。
そもそもマークですから、確認さえすれば確実に得点が出ます。なぜ、不正確になるかというと、自分の選んだ選択肢がわからなくなるからですね。
経験はありませんか?1に〇をつけて、あとでやっぱり違うと斜線を入れる。最初に斜線を入れた選択肢に上から〇をつける…。そんなことをやっていると見直しているときにわからないわけです。どっちを選んだか。
というわけで、ちゃんと記録する癖をつけることが大事。本能的に選択肢の番号に〇とか×とかつけたくなりますが、それは選ぶまでにして、ちゃんと決まったら、おすすめは、数字を冊子に書くこと。変えたら、そこに斜線入れて新しく書く。それを戻したら、斜線入れて、新しく書く…。
そういうやり方がおすすめ。
番号じゃなくて、選択肢の終わりとかに〇をつける手もあるし、消しゴムとかをちゃんと使うって手もありますが、数字を書くのが早いと思います。
解答用紙は連番が基本。数学は選択。科目選択マークミスは…
続いて解答用紙。
まず、数学以外の科目は、連番です。問題番号は1から始まり、60、65、70などという風に問題数以上に、マーク欄がある解答用紙です。
ここで起こるミスは「ずれ」。
たとえば、本当は24にぬらなければいけないのに、思わず1列とばして25に塗ったとします。そうすると一問間違うのではなく、それ以降すべてがずれます。
逆もあります。14の問題を14に塗った後、思わず15の答えを14に塗る、というようなミスです。1選んだ後、5を選ぶ時におこりやすい。これもその後全部ずれます。
前者がノーマーク、後者がダブルマーク。
このミスを防ぐためには問題冊子を開いたら、最後の解答番号をチェックして、解答用紙のその問題番号にうすくチェックを入れておくこと。この程度でミスが防げます。
数学は、選択問題があります。①も②も、3~5について「いずれか2問を選んで答えなさい」という感じ。マークシートも数学だけ、大問番号があって、その欄に記入します。1は1、2は2ですね。つまり3~5について、45を選べば、3をとばして、4、5に埋めるわけです。毎年、これを順番に4を3に、5を4に記入する受験生が出ます。それから共通テストの場合、選択を全部やったら、3~5は採点してくれません。
そして科目選択マーク欄。
科目選択があるのは何でしょうか?
理科、理科基礎、地歴公民。
正解です。
でも、まだあります。
数学①、数学②。
さらに英語。これは外国語ですから、英語を選択します。
この中でミスが許されるようなのはどうも英語です。おそらく他の外国語を選択する受験生は別にまとめられているので、その試験室で受けた受験生は間違いなく英語である(冊子を配っていない)と確定できるからです。
しかし、他のすべての科目は決められないので0点となります。
理科や地歴公民の2科目受験は、「ひとつの受験科目」
理科や地歴公民は2科目選択した場合、2科目続けて受験します。
まず、「第一解答科目」を調べておきましょう。
冊子にはすべての科目が入っていて、2科目受けるということは「2時間で1科目をやっていいんじゃない?」というズルを考えつきません?
つまり、1科目しか使わないけど、2科目受験にしておいて、使わない科目を1科目目でやったことにして、実際は2時間かけて1科目をやる…という手です。
みんな考えつきます。
だから、このズルをさせないために、入試で1科目でいい場合、第一解答科目指定をかける大学が多いのです。「うちで判定に使うのは、1科目目にやったやつですよ」ということ。
なので、使う科目が普通最初にやることになります。
ちなみに、1科目目の時間に2科目目の問題を解くことはずるではありません。認められています。解答用紙はないですけど。
というわけでもうひとつ大事なのが、「連続した1科目」であるということ。
注意はふたつ。
トイレに行くとします。禁止はできません。生理現象で禁止したら人権問題ですから。でも、試験時間は進んでしまうし、監視もつきます。試験中ですから。
なので、回収時間にトイレに行く…なんて軽くやると、監視がついて思ったより時間がかかり、次の時間が始まっていた…なんてことになります。
二つ目は、遅刻の入室。たとえば2科目で10月に申し込んで、その後1科目しか使わなくなった場合、1科目受験者が時間割上遅くはじまるのですが、その時間に行くと、2科目とも受けられません。なぜなら、「入室できるのは開始後20分まで」だからです。連続している1科目ですから、1科目目開始後20分で入室禁止、つまり2科目目は受けられないのです。
模試と本番の大きな違いは、冊子に入っている問題
さて、もうひとつ、模試と本番の大きな違いは冊子に入っている問題です。
模試ではメジャーな科目しか冊子にありませんが、実際にはすべての科目が冊子にあるのです。
厄介なのが数学と地歴。
たとえば、
数学①は、数学Ⅰと数学ⅠA。ⅠAは後です。
世界史は、世界史Aと世界史B。
数学②も地理も日本史もそうですね。
いつもは、最初からやればいいわけですが、ⅠA、ⅡB、地歴のB科目(4単位科目)選択の場合は、次の問題をやるわけです。
これをミスると、受験資格を失うことになります。指定科目受けなければ終わりですから。
というわけで、共通テストの基本知識でした。
過去問題を解いたり、予想問題集を解いたり、模試を受けたり…。マークシートを使って、自己採点もして、といつも、こうしたことを意識して準備することが大切ですよ。