学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

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【早稲田大学2021年度入試】結局大きな変化は政経だけ。発表が遅れたところは今まで通り。

2021年度入試で大きく変える大学とそうでない大学がはっきりとわかれつつある昨今です。早稲田は政経を皮切りに商まで発表されていたのですが、現段階で全学部わかるようになりました。

共通テストの英語4技能外部検定成績提供システムで揺れている昨今ですが、徐々にし私立大学の入試も発表されてきました。有力どころでは、まだ、明治とか東洋とかが細かく出ていませんが、この早稲田の動きを参考にすると、とりあえず大きな動きがないから発表していないのだ、というような気がします。

それでは、さっそく見ていきましょう。

 

口火を切って、大きく変えたのは、政治経済学部~共通テスト、外部検定、独自試験

まずは、今回の入試改革、私学の先頭を切って衝撃を与えたのは、政治経済学部でした。

文系なのに、数学必須。外部検定も入れる。共通テストにのっかる。その分、独自試験は、英語、国語、社会の論述型…。

いや、驚きましたね。

www.manebi.tokyo

もちろん、細かいことは、大学のホームページでみてもらうことにしまして、ともかくもこんな入試になってきたわけです。

一応、上の記事をまとめた時から、大きく変わったのが、外部検定の配点です。30点だったのが15点になりました。これだけ混乱したらしかたがないともいえますが、定着したら30点になるのでしょうか…。いずれにせよ、大きく変わります。

数学が入るとともに、気をつけなければいけないのが国語の質の変化です。共通テストでは、古典、漢文が必要にはなりますが、独自試験はいっさい入っていません。

したがって、同じ「国語」でも、対策はずいぶん変わってきます。

www.waseda.jp

このページでは、現在サンプル問題も出ています。

※成績提供システムの中止により、配点の見直しが起こり、現在は削除され、2020年3月に再度発表とのことです。ここではこの時点の記載のものとして、注釈だけを入れて残します。以下の配点記述は、その変更される前の配点です。

文化構想ができたときも、印象的なサンプル問題がそのまま傾向として定着したことを考えると、サンプルを出した以上、かなり似た形になることが考えられます。

英語のラストに日本語で書く小論文的な問題も印象的ですが、国語の方の問題も、かなり政治経済的であって、私の指導方針にはあいますが、国語ではなく、政治経済の理解を問う問題になっています。

どちらかというと、今まで法学部で出てきたようなテーマというか文章ですね。政経は近代の文章でそれを聞いていましたから。

個人とか、平等とか、自由とか、差別とか、そんなテーマ。人権問題とか、難民問題とか、社会保障とか。当然経済的な観点も出て来るでしょう。

これらが、外部検定と合わせて100点。外部検定は15点程度ですから、残り85点が、社会、国語、英語です。もちろん、ここに古文漢文は(サンプル問題を見るかぎり)ありません。

残りの共通テストが100点。英国数にもう1科目でここが数・社・理で、25点ずつ。考え方を変えれば、200点の国語は25点で、数学①と②を選択すれば50点になるわけです。社会を選択してもその100点が英国と同じ25点。

いや、だいぶ変わりますね。

※2020年1月時点で、英語外部検定の見送り、独自試験の配点が100点、時間の増加が発表され、サンプル問題は削除されました。2020年3月に改めて発表するとのことです。

www.waseda.jp

 

国際教養とスポーツ科学部~一般入試に共通テストを使う!

www.waseda.jp

さて、続いては国際教養とスポーツ科学です。細かいことは、とにかく大学にあたってくださいね。この二つも政経と同時に早々と、一般入試に共通テストを入れると宣言しました。

国際教養~独自試験は英語だけ。ただし、意外と国語とその他の配点が高い。

国際教養は、わかりやすくいえば、「英語だけ独自試験」プラス「外部検定」そして、それ以外の科目は「共通テスト」という考え方です。

なので、共通テストは、国語必須で、社会数学理科あたりから1科目。

これらが50点ずつで、英語独自試験が80点。意外と英語のウエイトは高くないですね。で、外部検定は成績提供システムとは関係なく、事実上英検のみの加点。2級で7点、準1級で14点という感じ。この分と独自試験の80点を合わせて100点で、他の2倍だぜってことなんでしょうが、実際は英検準1級があるなら、80点と50点ですから、さほどの差ではないでしょうね。2級以下だと、たしかに英語の差が効いてきそうです。

これにともない、センター利用をなくしています。

スポーツ科学は、学科独自試験を廃止したような方式に。共通テストプラスアルファ

スポーツ科学は、次の3方式。

  • 共通テストの学科に小論文
  • 共通テストの学科に競技履歴
  • 共通テストのみ

いずれにしても、スポーツでとる以上、学科試験は重視しない、とでもいうような入試方式です。競技履歴がないなら、結局は、共通テストで高得点をとるしかありませんが…。

 

商学部は、数学利用、歴史利用、外部検定利用をわけてくる

さて、商学部です。

商学部は定員を分けてきました。

英語・国語は共通。そして残りが違います。

  • 数学選択
  • 歴史選択
  • 数学or歴史に英検オンリー、準1級(TOEFL可)以上を加点

ということでした。

現在は配点も発表されて、

数学選択…英60、国60、数60

歴史選択…英80、国60、歴史60

外部検定…英80、国60、数歴60、外部検定準1級0点or1級5点

というようなことでした。

慶應と決定的に違うのは、定員が歴史型に多いこと。慶應は数学の方が多いですから、数学得意な、たとえば理系とかがいくことを考えると、数学型は躊躇します。

で、外部検定は30名と定員が少ない上に、「英検2級出願不可」「準1級加点なし」「1級5点」と考えると、準1級の場合に、歴史選択で出すかどうかで悩みそうです。

こればかりは動き出さないとわかりませんが、英検1級ってそんなにいないでしょうから、意外と初年度は、準1級が外部検定を敬遠して、外部検定型がすいてしまう、つまり、狙い目になるような気がします。英検1級だけど、帰国子女で国語とか歴史とか苦手…なんていう人と5点で競争できるならおいしい、ということですね。

商学部もセンター利用廃止です。

 

その他は、結局、今まで通りの入試が展開される

その他の学部は、結局、大きな変更はありませんでした。

法学部…特記事項なし。

文学部・文化構想学部…センター利用のみは廃止。あとは、今で通り「一般入試」、「一般外部検定型」「共通テスト+独自試験」です。外部検定も今までどおりなので、成績提供システムとは関係ありません。

教育学部…まったく変更なし。

基幹理工・創造理工・先進理工…まったく変更なし。

社会科学部…選択科目から政経を除外。日本史、世界史、数学からひとつ。センター利用も変更なし。

人間科学部…選択科目から政経を除外。文系は日本史、世界史、数学から選ぶことになる。センター利用も変更なし。

 

というわけで、発表を先延ばししていたところは、結局、「変えないからあわてて発表する必要がなかった」というだけのようです。言われてみれば確かにね。

と考えると、残された明治とか東洋とかも、きっと変えないのかな。確かに明治は変えないと思っていたのに、「発表延期」みたいなことを発表するから、逆に気になってしまいますが、考えてみれば変えるなら早く発表しないとまずいですもんね。

成績提供システム使うかどうか脅迫されている私学ですが、早めれば早めるほど「いいよ、どうせ使わないし」ということなんじゃないでしょうか。