学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

「できないこと」を「できるようにする」ための正しいステップ

今日は、「できないこと」を「できるようにする」ということを考えてみたいと思います。

4月も徐々に過ぎて、それぞれの学習も新しいステージがどのようなものかわかるようになってきたのではないでしょうか。

そうすると「難しい」「できない」と感じることも出てくると思います。

しかし、そういう状況の中でも、時間が過ぎていくと、人間不思議なもので「慣れ」てしまうんですね。

まだ、「慣れ」きらないうちに「難しい」「できない」ことにどう向き合っていくのかを考えておきましょう。

「できないこと」を「できるようにする」には「やる」しかない

まず、「できないこと」「難しいこと」をやるのはつらいと思います。

誰だって、できることをするのは簡単で楽しい。

苦手なことやできないことを繰り返すのはつらいことです。

もちろん、一回やってできるようになるならいいんですが、やってもやってもできないようなことが本当の意味での「できないこと」で、だから、できないことをやるのはつらいんですね。

だから、人間やりたくない。

場合によっては、他の方法を探したりします。

自分では、そういうつもりはないかもしれないけれど、たとえば、「すごく難しいレベルの問題が解けない」という課題に直面したとき、そうではない問題、つまり「自分がなんとか解ける問題」を積み重ねて、できるようになりたい、と考えるのは、そういうことにあたります。

これ、無理です。

泳げない人が泳げるようになるには、泳ぐしかない。

泳げない人が泳ぐ練習をするのはつらい。

でもやるしかない。

多かれ少なかれ、こういう類いのことなんです。

僕らはわがままだから、なんとか、他の手はないかと思います。少しずつ違うことをやっていたら、いつのまにかすごいレベルに到達することがあるんじゃないかと期待します。

もちろん、すごいコーチがいたら、あなたのレベルを見定めて、少しずつ課題を難しくして、いつの間にかすごいところに運んでくれるかもしれませんが、人生はそんなに都合良くいきません。

まして、コーチが優秀でないなら、もうやるしかないんです。

まずは、そこを諦める。

できるようにするには、できないことに向き合うしかない。できないことを繰り返しやることで、人間はできるようになるのです。

「できない」を「できる」に変えるステップ

それでは、「できない」ことを「できる」に変えるステップを考えてみましょう。

ざっくりいえば「できないことをがまんしてやれ」ということなのですが、それではざっくりしすぎているので、「できないことをがまんしてやる」ということ自体を分解してみます。

決して「できることを少しずつ積み重ねる」ではありません。

「できないこと」にどう向き合うかという話です。

それでは、それを分解してみましょう。

1 どうやるかを言語として覚える

ひとつめは「言葉としてやり方を理解する」です。

できないことをがむしゃらにやるより、やり方、説明、ポイントを聞いて理解する必要があります。

当然、やり方や説明は聞いていると思いますが、理解するということは、自分で言葉にできる、ということです。

つまり、覚えるということ。

泳ぎ方のポイント、注意すること、理想的なフォームを、言葉として説明できる

というのが第一段階です。

2 それを意識しながらやる=自分が自分に言い聞かせる

そうしたら、それをやってみる、というのが第二段階。

もちろん、ただやってもいいんですが、1で理解したことを意識して、自分で言い聞かせて、「できないこと」をやってみるわけです。

当然、簡単にはできませんが、「こうやるんだよな」「ここを注意するんだよな」と言い聞かせながら、やってみるわけです。

3 習熟するまでやり続ける

しかし、そうやってみたところで、「できないこと」「難しいこと」は、簡単にできるようにはなりません。

ですから、1と2をできるようになるまで、繰り返し練習する必要があります。

できないことを、がんばって自分に言い聞かせながら、やり続ける。

こうして、できないことができるようになっていくわけです。

言葉にすれば当たり前、なんですが、でも、こうした当たり前のことができない人も多いし、というか、なんで、こんな当たり前のことが難しく感じてしまうのでしょうか。

この分解したステップをもとに考えると、どうしてできないのかが見えてきます。ちょっと分析しますので、参考にしてみてください。

できないタイプ1 できないことは難しい=だから、話が聞けない

ひとつめ、これが一番多いと思うのですが、「できないから聞けない」、つまり、1でつまずいているタイプです。

ある種の思い込みで、「できない」「難しい」と決め込んでしまったのです。

だから、どんなに先生やコーチが説明しても「できないに決まってる」んですね。

そうなると説明が入ってこない。

「何かいろいろ言ってるけど、俺、できないんだよな」

という感じ。

「何か難しい問題の説明してるけど、このレベルは私、解けないし」

という先入観。

だから「話が聞けない」。そして「聞いても理解しない」。

「違うやり方」「できることをやって、できないことをできるようにしたい」ということが、そもそもの原因です。

「私は、これができない。だから、できる、何か他のことで、できるようになりたい。だから、できないことを説明されても困る」

というような意識です。

多くの場合、ここが根本的な問題です。そもそも「できるようになるはずだ」と信じることができるか、という問題でもあります。

できないタイプ2 話はわかった。だから大丈夫。やればできる

次のパターンは、1をなんとかやった瞬間に、できたような気になってしまう人です。

できないことを聞くまでは聞ける。なるほど、こうやるのね。

でも、いざ、やってみるとできない。

だから嫌になってやらない。

だって、わかったんだから、大丈夫。いつかやればできる。だってわかったもん。きっと本気になればできる。

こんな感じ。理解はしていても、できないことを繰り返しやるのは大変だからやらない。

結果、当然、できるようにはならないタイプです。

できないタイプ3 先生やコーチが声をかければやる。でも、いないなら…。

そして、もうひとつのタイプは、「つらくてもやる」という人。

この人たちは、自分ではできません。誰かが見張っていれば、強制すればやれるという人。

もちろん、やっている間は、コーチが「こうやるんだよ」と声をかけます。

そして、その通りやります。

場合によっては一時的にできたりすることもあるでしょう。言われた通りやるわけですから、そうなることもあります。

しかし、自分で考えているわけではないし、コーチの言葉で動いていますから、コーチがいなくなった瞬間にできなくなります。

要するにわかってない。1が欠落して、ただ言うがままにやっていても、いざ、教えてくれる人がいなくなるとできない。

だって、他人の言葉で動いていたわけだから。

こういうタイプは、以外と宿題とか課題とかが好き。そして、保護者の方は、ここで課題をクリアしようとする傾向があります。

もちろん、その課程で「やり方を覚える」「やり方を理解する」というところまでいけばいいんですが、そうじゃないと結局、他人がいなくなるとできない…という可能性が高いわけです。

「できないこと」はあなたの可能性。できないことに取り組めば世界は広がる!

少し理解できたでしょうか?

上のことを今度はやるべきことに変えると、

  1. できないと思わない。できなくても、まずはやり方だけ理解する。
  2. やり方を聞いてわかったら、かんたんと思わない。実際にやってみる。
  3. 言われたことをやるのでなく、自分の頭の中に入れ、自分が自分に指示をする。

こんな感じになります。

大前提は、

「できないことはできるようになる」

と信じること。

可能性とは、あなたの中に潜在的に眠っているようなものではなく、あなたができない、その中にあるのです。

そのできないことを可能性だと思って、そこに挑めるかどうか。

できないことをやり続ければできるようになり、だから、できないことがあなたの未来や将来の世界なのです。

世界に飛び出す、というのは、つまり、あなたができないことの中に飛び出して、苦しいかもしれないけど、あがくということ。

そうすれば、あなたの世界は広がっていくんですね。

ぜひ、もう一度、難しいもの、できないものに向き合ってみましょう。

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