学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

第一志望合格への「学習計画」をどう立てる?何から手をつければいいの?

高校3年生が受験をするまでもう1年を切っています。今日は高3生が4月になって、受験勉強をどう進めていくかを考えていきたいと思います。

高校3年生の4月は、気分も新たになって、受験勉強のやる気も多少なりとも出てきているところだと思います。

鉄は熱いうちに打て、ではありませんが、人間はしばらくすると、そういう環境に慣れてしまうもの。4月、新年度特有の緊張感を維持することはとても難しく、だんだんとルーズになってしまいます。

というわけで、第一歩として、具体的に何をやればよいのかを考えていきたいと思います。

目標を立て、目標から「逆算」して短期計画を立てていく…

本来、目標を達成するためには、

  • 目標を具体的にする。大学受験の場合、第一志望を決めて、過去問題を見て、合格最低点を知る。(模試の目標偏差値の把握)
  • 実際に過去問題を解き、おおよそどのぐらいの得点かを把握し、合格最低点までどのくらい足らないか把握する(現在の自分の偏差値の把握=偏差値の差は得点に換算する)
  • その得点を、どの分野でとらなければいけないか割り振る。
  • そのために何をどのくらいどうやればよいか考え、必要な問題集や参考書をそろえていく。
  • 実際にやっていき、受験までの残り時間を考えながら、成果が出ているかをチェックし、やることを修正していく。

書いていくと非常に面倒くさく見えますが、それでもこうしたことをひとつひとつ全部やるしかありません。

目標を自分が達成したいなら、目標から逆算して、一週間、一ヶ月でどのくらいの成長が必要かを考え、そのためにやるべきことを考え、そして、その成長を「絶対に」成し遂げなければいけないのです。

1ヶ月あたりの成長が緩やかだとすれば、長期で目標には届かなくなりますし、もし、あなたがゴール直前で急成長すると考えているなら、急成長するやり方や時間を、今、実際にやればいいだけの話なのですから。

そのあたりは、このようにまとめてきました。

 

www.manebi.tokyo

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これらのことは、受験で目標を達成するためには、最終的に出来ていなければいけません。もちろん、非常に難度が高いことであるのは間違いありませんが、それでもそういう領域まで到達しなければ、難関大に届くことはないといっても過言ではありません。

とはいえ、まだそういう領域に到達していない受験生が、せっかくやる気になったのに、あまりに難度が高いと挫折してしまう可能性もあると思います。

というわけで、一歩目として、もう少し緩やかに、こうしたタスクにアプローチしてみたいと思います。

まずは模擬試験や過去問題に取り組むことを起点にしていく。

さて、逆算型にするための第一歩は、目標を明確にすることです。したがって、「第一志望は、秋になった時の自分の成績で決める!」ではなく、「自分の成績がどんなに低かったとして、あの大学に入る!」と決意するのが第一歩。

そこから逆算が始まります。

だいたい、「自分なりのベストをつくして、みんながうらやむあの大学に入る」なんていうことは起きません。「みんなが笑っても、みんなの何倍もがんばって、あの大学に入ってやる」というぐらいで奇跡が起こせるわけです。

さて、そういう前提として、学習のサイクルとして大事なのは、

学習して、成果が出たかどうかチェックする

ではなく、

まず、模試を受け(過去問題を解き)、できなかったところを理解するためにやることを考える

ということです。

この時、ポイントとなるのは、

模試の解説、過去問題の解説をベースにしない

ということです。

よく、模試の復習は大切だと言われますが、解説をベースに復習するというやり方では普段の勉強を解説でやるという宣言にほかなりません。

模試ができなかったのは、普段やっている学習の積み重ねです。つまり、できなかったところは普段やっていることの間違いなのです。

  • そもそもその対策となる問題集を持っていない。
  • 持っているけれど、使っていない、開いていない。
  • 開いているけれど、その出題されているところを見ていない。(たとえば、太字ばかりを覚えているが、太字でないところ、欄外に書いてあるところから出ている、など)
  • そこも見ているけれど、定着していない=やり方が間違っている、やる量がすくなくなっている。

こうした検証をするためには、解説で学習してはいけない、のです。

解説を見て、それがいつも自分の使っている問題集のどこにあるのかをまずチェックしましょう。

目の前に勉強道具を並べて、やっているもの、使っているものだけをとりわける。

ですから、やらなければいけないことは、目の前に勉強道具を並べることです。それができない時点で、実はその科目は勉強していないということです。

おそらく、実際には山のように勉強道具があって、なんだか自分は受験勉強の準備日が整っているような気がするのです。というわけで取り出して並べてみて、分類してみましょう。

  1. 持っているだけで、使わずに眠っているもの(学校で配られた古文、漢文の文法書や資料集などが多いような気がします)
  2. すでに使わなくなっているもの、昔使っていたけれど開いていないもの(学校や塾のテキスト、ノート、プリントなどがおそらくこれに当てはまるでしょう)
  3. 実際にずっと使っているもの(英語の文法書や単語集などがあてはまると思います)
  4. これから使う予定のもの、あるいは使いはじめたもの(受験を意識して買ったり、用意したりしたもの。)

ここに当然、本当は必要だけれど、手元に何もない、ということも加わります。

高校生になって、2年間過ごせば、学校でも塾でも、それなりに勉強道具はたまってきます。だから、勉強道具を持っている気になるし、勉強もしてきた気になります。

たとえば、あなたが塾ベースで勉強していて、学校の授業は定期試験のためにしか聞いていない、定期試験対策しかしていないとしましょう。

塾でとっている科目はいいのですが、その今使っている、あるいは使っていた学校の教科書、資料集、プリント、ノートなどは勉強道具に数えることができるでしょうか。

あなたが、学校の授業を受験勉強として使っているならともかく、受験勉強ではないものとして認識しているなら、それは勉強道具とはいえません。

少なくとも受験勉強の道具は3と4だけです。

もちろん、1や2の中にも本来受験勉強に必要なもの、受験勉強に使えるもの、使った方がいいものが紛れているかもしれませんが、あなたが使わない限り、それはないのと一緒です。

したがって、まずは並べてみて、それで模試や過去問題の間違ったところの解説を見つけてみましょう。足りないとすれば、それを探さない限り、あなたの目標とする大学に向けた学習がそもそも始まらないのです。

それをどうやったか、どのくらいやったかを記録する。

そうしたら、実際にやってみましょう。

本当は、計画を立ててそれをやったかどうかチェックするという形が理想的なのですが、最初のうちは、やってみないと、どうやるかもわからないし、やり方が決まらない以上、どのぐらいの時間がかかるかもわからないですし、いずれにせよ、先を見通して計画を立てるというのはとても難しいことなのです。

なので、おすすめはまずは記録することです。

この時、大事なのは「何を」「どのくらい」「どうやったか」ということ。

特に「どのくらい」は時間ではダメです。

もちろん、時間の把握、記録は、今後の計画の目安を立てるために必要なのですが、大事なのは内容です。

つまり、いくら眠い目をこすりながら深夜2時まで勉強していたとしても、実は1ページしか進んでいなければ1ページですし、いくら10ページ進んでも頭の中に何も入っていないとするならば、それはやっていないのと一緒です。

ですから記録するときには、内容として「どのくらい」やったかを書いていきます。

たとえば、手帳を使ったり、あるいは一枚の紙を用意して記録してみたり、何でもいいのですか、記録をしていきます。

それを見返すだけでも、自分の学習の癖が見えてきます。英語ばかりやるとか、漢文はまったくやっていないとか、結局文法ばかりで長文を一回も読まなかった、とか、リスニングは結局やっていないとか、そういうことがはっきりわかります。

もし、ちゃんと勉強道具をそろえてくれていたなら、結局今週使っていない勉強道具があることに気付くでしょう。当然、それは早々に手をつけなければいけないでしょう。

その今週の結果をふまえて、来週何をやるかをなんとなく決めていくのです。

反省を踏まえて、またやった感触をふまえて、何をやるかを考えていく…。

そんなことが大事なのです。

もう一度模試や過去問題に取り組み成果が出たか検証し、来週の方針を立てる。

さて、これで学習習慣や学修計画の立て方がなんとなく身についてくるのですが、もうひとつ大事な検証があります。

それは模試や過去問題を解くことです。

結局、目標はタスクをこなすことでなく、目標に向けて成績を上げることです。

ですから、その学習をしたことで成果が出たかどうかを定期的にチェックすることが大事です。ちなみにある模試、たとえばある業者の記述模試を全部受けていくとして、間隔は3ヶ月で、3回しかありません。その一回目は5月です。

あるやり方で3ヶ月進めて、結果が出なかった場合、残されているのはもう半年しかありません。つまり、残された修正の時間はないのです。

ですから、一週間から二週間に一度ぐらいは過去問題を解いて、成果が予定通り出ているかをしっかり考える必要があります。そして、ここを出発点にする。

できなかったところを解説で読んで、また、自分の使っている問題集や参考書でできるのかを最初と同じようにチェックすると、より学習は修正され、ブラッシュアップされていきます。

今日は、具体的な学習方法を提案しました。

まずはチャレンジしてみてくださいね。