学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

テストが終わってすること!「復習」よりも「分析」。学習動作の確認を!

ちょうど最初の定期試験や模擬試験が終わったころではないでしょうか。試験が終わった後にすべきことを考えてみましょう。

定期試験が終わると、塾でも学校でも「復習」の重要性が叫ばれますよね?まじめにやろうとすればするほど、

「復習と通常の勉強のどっちを優先すればいいのか?」

なんていう問題が出てきます。

復習はしたいけれど、そうしてるうちにも次の授業の予習やその授業の復習もある。小テストの勉強もしなくちゃいけないし…

まじめにやろうとすればするほど、どっちを優先するのか問題が出てくるんですね。

今日はそんな「復習」の話です。

復習はタイミングが大事!

まず、これまでも復習については何度も書いてきています。

基本的には復習はタイミングが大事です。

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これは、成績の悪い人ほど、試験がかえってくるまでに復習をしようというお話です。悪い成績を突きつけられれば、人間、やる気が失せるもの。

まして、悪い試験を手元に持ちながら、解説を聞くなんて、必要だとは思っても絶望的な気分になるものです。なので、私は高3とかよほどやる気が維持できると確信しないかぎり、解説をしてからテストを返したりします。

だって、それだけで解説をちゃんと聞く確率がぐっとあがるからです。

のび太くんでもなければ、悪い試験を葬ったり、隠したりはしないでしょうが、ファイルにきちんとしまってしっかりと保管する…なんていう動作は、実はのび太くんと大差ありません。捨てているかいないかだけの差です。

だとすると、試験の復習は、わずかな時間しか与えられないわけで、その間しかできないことになります。

というか、その期間に終わらせないと、次の予習や復習の妨げになっていくわけですね。

今回の結果は原因となる「学習動作」の結果である…分析の重要性

というわけで、一番大事なことは分析をすることです。

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今回の結果は、ここまでの「学習」の結果です。

学習の量ややった物、やり方などが積み重なって今回の結果を生んでいます。決して、あなたの頭の良さで決まったのではないのです。

何をやったか?

どうやったか?

どれだけやったか?

そういうもので決まっているのです。

頭の良さ、なんてものは存在してなくて、話を聞いたかどうか、入れたかどうかで決まるようなものです。

それでも、あなたは、

「でも、ボクは全然やってないから、できないのは当然だ…」

なんて逃げてはいないでしょうか。

これ、結構、怖いですよ。

裏返せば、

「やってないから、できないのは当然。だから、いつかボクがやる気になってやりはじめたら、成績は上がるのちがいない」

なんていう、根拠のない自身の源になっているんですから。

まあね、もちろん、いつかそうやった時に、本当に間に合えばいいんですけど、そうとは限らないじゃないですか?

時間が足りなかったり、いきなり正しいことやれるとは限らなかったり。

つまり、やってる人だって、何をどうやるかが間違っていると結果が出ないわけだから、やってない人がやったからって結果が出るわけじゃないんですよ。

というわけで、もう一度、質問です。

あなたは本当に勉強してないんですか?確かに毎日の学習はさぼっていたかもしれない。

でも、授業はずっと寝てるんですか?

でも、試験勉強も何かしなかったんですか?

…ね。まったくやってない、なんてことはあんまりないんですよ。

まずは、その「学習動作」の中に今回の結果を生んでいる何かがつまっているわけです。

基本的には、

  1. 学習として、何を使ったのか?
  2. それをどうやったのか?
  3. どれだけやったのか?

の3つです。

たいてい勉強のできない人は、1、2をすっとばして、いきなり3に問題を見つけるんですが、そうではありません。分析とは1と2です。これを考えてみましょう。

テストが返ってくる時用意するもの~使っている学習道具と持っている学習道具

テストが返ってくる時に必要なのは、自分が使っている学習道具と持っていて使っていない(使い方がわからない)学習道具です。教科書、資料集、参考書、単語集、問題集などなど。

塾だろうが、通信だろうが、学校だろうが、とにかく全部持って行きます。

これが大事。しなければいけないことは、

  1. 正解がどこを見ればわかるのか確認する。
  2. それを普段どうやっているのか確認する。
  3. 量を確認する。

という3つ。

それでは順を追って説明します。

だいたい、成績の悪い人は、本人も、親も、先生さえも、

「やってない」「足りない」

と片付けるんですが、やってない、足りないの場合、そもそも、

カンニングOKの試験なら満点がとれる

というような状態の人だけです。多くの場合、カンニングOKでも満点がとれないんです。

  1. 正解がどこにあるのかわからない
  2. 正解があるんだけど、どう使えばいいかわからない

からです。

3の場合のみ、カンニングOKだから満点になるんですね。

教材を持っているか、ちゃんと使っているか?

まず、模試の解説、先生の解説の、その「答え」は、あなたが持っているものの、どこにありますか?

持っていますか?

持っているとして使っていますか?

持っているとして、見つけられますか?

そして、そこを見ていましたか?

持っていないなら、まず、買わなければいけません。

持っているとして、でも、使っていないなら、授業の時に持っていないといけないし、開かなければいけません。

あなたが、家で勉強したくないなら、授業で先生が解説する度に、開かなければいけません。先生は、持っている参考書のどこを説明しているんだろう?

そう思って、開かなければいけません。

そうすれば、少なくとも答えがどこにあるか見つけられる状態になるでしょう。

つまり、学校の授業、塾、スタサプなどの解説動画、あるいは問題集の解説、そういうものを見ながら、聞きながら、大元となる参考書を開く癖をつけましょう。

そして、あなたが勉強したくないなら、まず、それを授業でやらなければいけません。授業でやらないということは、むしろ、いつか家庭学習でやる動作が必要になるし、授業でできないものが、ひとりでその動作をできるわけがないのです。

どんな風に使っているか?やり方は合っているか?

続いて、その使い方は合っているでしょうか。

今日、うちの学校の漢文の試験問題では、

自と将のふたつの漢字について、それぞれ、同じ意味をあらわす漢字を選ぶ問題が出題されていました。

自は「より」で「従」、将は再読文字で「且」が正解でした。

両方とも、参考書の漢字のところや句法の説明のところに答えは載っています。

しかし、

自は漢字一覧をきちんと見ているかどうか、将や且はもちろん漢字一覧にも載っているんですが、たとえば再読文字では、

将(且)となっていることが多いんです。

こういう時に、太字や( )に入っていないところだけを覚える癖のある人は、これだけで、間違うわけです。

つまり、

  1. ( )に入っている漢字も覚える
  2. 句法だけでなく、漢字一覧もチェックする

という動作が必要で、それが改善点です。

英単語とかだと、

普段「英単語を見て、日本語を言えるようにしている」

問題点「単語が書けない」「英単語が出てこない」

改善「日本語から英単語を言えるようして、書くようにする」

などが考えられますね。

英文法なんかだと、

普段「与えられた例文を書けるようにする」

問題点「日本語を変えられてその構文を違う単語を使って、書けない」

改善「構文はそのままで、違う文章を作る練習をする」

なんかがあげられます。

古典文法なんかだと、

普段「活用表で助動詞の文法的意味を覚える」

問題点「訳が出てこない」「品詞分解できず助動詞に気付かない」

改善「訳すようにする」「本文を品詞分解する練習をする」

などです。

自分のやり方が、テストの時に出てこないようにしていたり、ミスにつながったりしているわけですね。

やっている量は適切か?

ここまでやってくると、量の問題になります。

ひとつは、「やったはずなのに…」というパターン。もちろん、やり方の問題でもありますが、もっとやっていれば定着したわけです。

もうひとつは、「わかったと思ったのに、なぜか…」というパターン。特に理系科目で起こりがちです。

もっというと、時間が足りない、というのもこのパターン。

もっとやりこんで、習熟すれば、ミスも少なくなるし、時間も短縮できる。料理のようなものですね。

  1. 本を見ながら、その通りに作る
  2. 本を見て、分量などを意識して作る(手順は頭に入る)
  3. 何も見ないで作れる
  4. それが手早く作れる

のように進化します。それこそ、野菜を切るなんていうのも、初心者なら、どう切るのか、全部本でも見ながら作ることになるでしょうが、次にやるときにはどう切るかはイメージできて、そして、何度も同じことをすれば、かっこよく、手早く作れますよね?

数学や理科は、こういう面がとても強く出てくる科目です。

これだとすると「量」の問題になるんですね。

分析すれば、すぐに授業の受け方が変わる!

というわけで、まずは分析です。

こうすれば、今回の反省が、次のテストに生きるわけです。

模試の反省も授業に生きる。

定期試験の反省も、模試に生きる。

自分の学習方法の問題点をまずは分析するようにしましょう。