学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

「一度読んだら絶対に忘れない世界史 経済編」日本史か世界史か。社会をどう選択するか?

 今日は「一度読んだら絶対に忘れない世界史 経済編」の紹介です。

 更新をずいぶんさぼっていました。

 一度こちらでも、ちらっと書いたのですが、今は趣味として、小説を書くことにはまってしまいまして、学習法についてもある程度書きためたためにさぼってしまいました。

 多少は反省しておりまして、こうして書くきっかけを取り戻そうとしております。

 というわけで、今日は、書店で見つけた「一度読んだら絶対に忘れない世界史 経済編」です。

この時期になると必ず出てくる「日本史か世界史か問題」

秋になると必ず出てくるのが、「社会は何を選択すべきなのか」という問題です。

これ、文系とか理系とか、すごい賢いか、大逆転狙うかとかで、だいぶ答えが変わってきます。なので、一概には何とも言えません。

というか、そもそも、自分の得意不得意が重要で、何が得意かなんて人によって違いますから、そもそも決めつけることなんてできないですよね。

という当たり前すぎる大前提のもとに、説明しておきましょう。

あなたが理系なら…基本は地理か倫理政治経済

あなたが理系なら、社会が必要なのは共通テストのためだけです。

この時に重要なのは、文系と競わないことです。

社会=地歴公民は、文系と同一科目です。共通テストは、どんな受験層が受けていたとしても、その違いは考慮せず、ひたすら平均点をそろえようとしています。したがって、専門でやってくる文系と同じ科目を選べば選ぶほど、その人たちを含めて平均点が出てくるわけです。実際、日本史B、世界史Bだと選択者はほとんど文系でしょうから、この人たちと競うより、比較的文系が減る(地理や倫理政治経済は、文系でも国立狙いの2科目目ですから、私立文系層は受験しません。)科目の方が有利です。

というわけで4単位科目なら、地理か倫理政治経済となります。

ネットを検索すると、これらの科目は「満点がとりにくい」という欠点が示されることが多いと思います。

メリットは、短期間で60~80%ぐらいまで到達できる。常識があれば勉強してなくてもいきなり50%を超えることもあるかもしれません。

その代わり、つめきれない。満点がとれないというわけですね。

ですから、東大理Ⅲを狙うようなレベルだと、これらの科目は回避して、日本史などに突入します。でも、これは余裕があるからできること。

普通の人にとっては、理数系科目が中心なんですから、国語や地理は片手間です。つめきることより、コスパ重視で考える。

だから80%以上ぐらいを目標にして、地理か倫理政治経済でいいんじゃないでしょうか。

もちろん、中学受験経験者とかを中心に、理系にいる歴史大好き人間なら、日本史選択もありだと思いますけど。

あなたが文系なら…基本は日本史か世界史

文系だと、メイン科目は、日本史か世界史になります。

これは簡単な理由で、地理や政治経済にした場合、受験できる大学がかなり限定されてくるからです。

仮に、あなたの志望する大学が地理や政治経済の受験を認めていたとしても、それを選択すると、併願を組むのに非常に苦しくなる可能性が高い。そこまで覚悟した上で、もちろん科目を選択するというのはもちろんありです。

でも、漠然ととりあえず決めるなら、日本史か世界史かしかありません。

というわけで、日本史か、世界史か問題が出てくるわけです。

www.manebi.tokyo

このあたりは、すでに説明していますので、是非読んでください。

基本は、

  • 得意な方、というのが一番
  • 国際系とか外語系なら世界史の方が役立つ。でも、あとで勉強し直したっていい。
  • 共通テストの2科目目が地理なら、世界史の方が親和性が高い。でも、たいした問題ではない。
  • 世界史が広く浅く、日本史が狭く深く。世界史の方が、覚える事項はやや少ない、なんて話もある。
  • ということを百も承知の上で、すごい歴史が苦手な感じでそれでも文系だからどっちかなら「日本史」をすすめる。

という感じ。

だって、日本史の方が、すでに知っているわけで、流れがわかっていて、詰めていく、というのは、圧倒的に日本史ですから。

世界史だと、まずフレームを作らなくちゃいけなくなるんですね。

この時期になると高3から出てくる「世界史どう克服するか問題」

不思議なもので、歴史の勉強法の質問、対策は、圧倒的に世界史選択者から求められます。日本史選択者から質問されることはほぼありません。

つまり、日本史選択の大きな問題は、「量」ということでしょう。やり方はわかっているけれど、時間が足りない。あるいは細かすぎて入りきらずにこぼれていく…。だから、とりあえず、質問に来ない。

でも、世界史の場合は、「どう勉強していけばいいかわからない」「他にもっと方法があるんじゃないか」というような頭がどこかに働いているようです。

というわけで、マインドマップみたいな話になるんですが、

www.manebi.tokyo

高3ぐらいになってしまうと、こういう根本の問題には手が入れられないケースも多くなり、また、時間も足りないという問題が起こります。

世界史が収拾がつかなくなるというのは、フレームができていないから。というわけで、ざっくりとしたフレームを作る必要がある。

というわけで最近のおすすめが「一度読んだら絶対に忘れない世界史」なわけです。

もちろん日本史版もあります。

で、最近のおすすめは、

図解で流れがわかるシリーズ。漫画でもなんでもいいんですけど、世界史は特に、フレーム=枠組みができてない、あるいはイメージやざっくりとした映像が見えてこない。それがないのに、つめこんでも無理なんですね。

というわけで、苦手な人には日本史をすすめているわけです。

早稲田や慶応は、本当に重箱の隅をつついているのか?

さて、もうひとつの問題は、今度は難関私大を狙う人です。細かいとか、重箱の隅をつつくとか言いますが、本当にそうなのか、ということです。

私は、実は違うんじゃないかと。

本当は早慶の社会科学系の学部は、政治経済が出したいだけなんじゃないかと。

でも、政治経済は今の学校では、2単位で軽い。問題を作れない。

だから、日本史とか世界史とかを借りて、政治経済を問うてるんじゃないかと思うわけです。

でも、教科書の日本史や世界史は、文学部の、歴史としての教科ですから、そこでもずれが出てきてしまう。

だから、最初から、物、人、金の流れが整理できていけばいいわけです。経済、文化、政治です。

と思っていたら、「一度読んだら絶対に忘れない世界史」からこれが出ました。

というわけで、私大の社会科学系を狙う人はぜひ読んでほしい。

難関大が何を狙っているか、ちょっとわかるんじゃないかなと思ったりします。