学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

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国立追試設定の話~たぶん、結局はほとんど関係ない話になるような…

新型コロナ関連で、次から次へと入試情報が出ています。

今日は、国立大学の追試設定のニュースについてです。

感染者数を横目に見ながら、どんどん普通の学校生活が戻ってきています。短縮授業や一部授業カットなどは続いているものの、こうして入試情報もどんどん出てきて、学校では補習のお願いにくる生徒や個人指導を求める生徒なども増え、夏期講習も短縮されていることから、結局カットされた分の講習をお願いされるようなケースも出てきています。

どんどん、生徒が「普通に受験をするんだな」という感じになってきました。

共通テストの第二日程の発表に続いて、国立大学の追試設定の話です。

 

3月22日に追試をするというけれど…そもそもやってくれるの?

新しいニュースが入ってきました。

www3.nhk.or.jp

まあ、やってくれるなら、大変安心できることではあるんですけど、果たしてどうなんでしょうか。

というのも、まず、これをやるかどうかは7月中に大学が発表するらしいんですが、そもそも、設定するのか?

振り返ってみれば、今年の入試だって、コロナを心配して「追試を…」なんていう話がありましたが、早々に多くの大学がやらないことを発表しました。もちろん、あの時は、時間が差し迫った中で、現実的に問題が作る時間がないということではありますが、果たして、今からだからといって、問題をもうひとつ作れるのかどうか…。

ちょっと問題になりますよね…。

それよりは、せいぜい、「コロナで受験できない場合、共通テストで判定します…」ぐらいの方が楽でいいと考える可能性もあります。

というのも、問題を作る手間だけでなく、この3月22日追試って、かなり「??」な制度だと思われるんです。

 

追試をやってくれたとして、意味は果たしてあるの?~国立大学の合格発表の問題

というのも、「追試を3月22日に設定していて、受けられるのは前期、後期、いずれかが受験できなかった人」というんですが、後期入試はともかく、前期入試については大きな問題があるように思えます。

国公立大学の合格のルールというものがありまして、それは、「入学手続き者は合格をもらえない」というものです。

つまり、前期で合格した場合、前期の大学に手続きをすると、後期は受験できないんですね。

www.manebi.tokyo

だから、前期で合格したけど、どうしても後期を受験したい場合、それは前期の手続きをしない、つまり、合格を捨てるしかないんです。

これが現状の制度。

たとえば、昔、前期医学部を受けた受験生に、最後に追加合格が出たという事件がありました。この受験生、後期は医学部でないところに出願していて、前期ダメだったので、後期受験して合格して手続き…ということになったんですが、そのあと、前期の大学が追加合格を出す。当然医学部に行きたいから、後期を断って医学部に進学…というところなんですが、後期の大学からクレームが入りまして、このルールに反するということで、追加合格が取り消されてしまったんですね。

かわいそうですが、理屈上、手続き者に合格を出してはいけない、ということなんです。

さて、3月22日追試ですが、後期の締切が3月26日。もちろん、この締め切りまでに合格発表をしてくれれば可能な制度ではあるんですけど、そうでなかった場合、受験生は後期に手続きをするのか、それを蹴って追試の結果を待つのか…というような事態になりかねません。

もちろん、追試の発表を3月25日までに行ってくれればいいんですが…

もし、万が一、合格発表が26日に間に合わないとすると、

  • 第一志望前期入試欠席、後期併願校を受験、合格。手続きをする。結果、追試は合格発表の前に進学できないことが確定する…。
  • 第一志望前期入試欠席、後期併願校を受験、合格。追試にかけて、後期併願校を辞退。受かっていればいいけど…

みたいな選択を迫られることになります。

これを回避するには、

  • 追試の合格発表を、後期の手続き締切の前に設定する。(追試の合格発表を26日より前にするか、後期の手続き締切を遅らせるか)
  • そのことによって、各大学の後期の合格者が手続き辞退をする率があがるかもしれない。
  • 結果、追加合格などが増え、私大などにも影響を与える。

なんていう展開になります。これも、人数が少ない前提で考えれば、おそらくなんとかなるんでしょうけど、人数が多いとなると…。

まあね。想定としては、新型コロナが、普通のインフルエンザレベルの脅威になって、大流行するけど、日常生活も普通で、入試も普通ですよ…みたいなことですね。

新型コロナに対する対応が今のままだと仮定すると、大流行すれば、入試が行えないだろうし、入試が行えているとすれば、感染して受験できない人はごくごく少数という設定になります。だから、たぶん、少数設定でいいんでしょうね。

そう考えていくと、すごくレアなケースのために、追試を設定して、そしてそのためにいろいろな調整をしてくれるのか…。

なんだか、旗は振ったけど、結局はやらないというような…。

まあ、まだ未確定なことが多いので、ちゃんと日程調整をしてくれる可能性もあるし、みんなちゃんとやってくれる可能性もあると思うので、期待はしつつも、結局は前期、後期の枠組みでちゃんと考えていくしかないってことのような気がします。

また、こうやって考えてきてみてもわかるのは、大学の選択として、二次の追試でなく、共通テストだけで判断するということも十分ありうる。今年の春、そういっていたように。もともと共通テストの配点比率の高い地方大学で選択しそうな選択肢ですが、そうなると共通テストの準備をしっかりしておくことが例年以上に大事になりそうな気はします。

いずれにしても7月中の発表を待ってみたいと思います。