さて、5月の模試の結果が生徒たちのもとに返されました。今日はHRで生徒に、模試の分析を説明。
ということで、模試が返却されたから具体的にやることを整理したので、こちらでも記録しておきたいと思います。
前回、この話は書いたつもりですが、書きたいことがありすぎて、いろいろな話をしてしまいました。今回の話も書いていることは同じです。ただシンプルにして、具体的な作業だけを書いておきたいと思います。
前回の話はこちらですが、今回も全く同じ話です。
- 1 目標校の判定偏差値を調べる
- 2 科目ごとの偏差値を決める=河合模試 科目ごとに割り振る
- 3 偏差値を得点化する=標準偏差×0.1=偏差値1の得点
- 4 今回の試験との差を理解する
- 5 どの分野で得点するか決める
- 6 その分野を克服するための教材を調べる
- 7 実際にやってみる
- 8 次回の模擬試験で検証する
1 目標校の判定偏差値を調べる
まずは、判定だけではなく、具体的にその志望校のC判定偏差値を意識する必要があります。模試が判定を出しているからといって、それでAだのBだのと言っていても仕方ありません。
まずは、具体的に志望校の判定基準となる偏差値を意識しましょう。たいていの場合、C判定でよいと思います。A判定なら、もっと上も狙えるし、もし逆転合格を狙っているなら、無理な目標設定をする意味がありません。
また、このC判定を越えるのも究極をいえば、入試当日でいいわけですから、逆転を狙っているなら、目標は段階を追ってあげていくべきです。
大学入試の場合、「第一志望国立」「GMARCH併願」などと漠然と考えていても、実際には、併願校の方が偏差値が高いなんてことはざらにあります。だからといって、志望順位を変える必要はありませんが、そこを意識するなら、
- 併願校に残す=目標設定は第一志望でなく、一番高い大学にする
- 併願校を変える=併願校はもともと希望していた大学でなくなるので、第一志望に絶対に受からないと、行きたくない併願校になる
の二つになります。
こういうことをいい加減にしてしまうと、目標のダブルスタンダードになりかねないですから気をつけましょう。
2 科目ごとの偏差値を決める=河合模試 科目ごとに割り振る
つづいて、この偏差値をとるためには、各科目で偏差値がいくつあればいいかを考える必要があります。
この作業は、合計点を偏差値にする場合は、必要ありません。中学入試、高校入試や進研模試、センターなどではとばしてください。要は、目標偏差値が合計点何点かがわかればよいのです。そのことは3で。
河合模試のように、各科目の偏差値を合計して、割り、合計偏差値を算出している場合、各科目がどれだけの偏差値をとる必要があるか計算する必要があります。
河合模試の場合、配点に応じて、科目の偏差値の配分を大きくしますから、きちんと計算しましょう。
3 偏差値を得点化する=標準偏差×0.1=偏差値1の得点
各科目ごとの偏差値、または合計の偏差値が決まったら、それが何点かを調べます。得点と偏差値の換算表があればいいのですが、ない場合は、
標準偏差×0.1=偏差値1に必要な得点
ということを覚えていればわかります。
たとえば、標準偏差が39.0だとすると、
偏差値1あげるのには、3.9点必要だということになりますから、偏差値を10上げるということは、39点、15上げるとなれば、59点必要になります。
合計点で目標偏差値を出している場合、
これを科目別に得点を割り振る必要があります。
4 今回の試験との差を理解する
それが今回の試験との差ですね。
偏差値得点の換算表で、目標得点だけ調べた場合は、当然自分の得点との差が次の試験までに求められる得点になります。
5 どの分野で得点するか決める
こんどは、その得点をどの分野で得点するかを決めなければいけません。
分野ごとの全国平均と自分の得点を見比べながら、とるべきところでしっかりとる必要があります。
勝手に、「英作文はまだやらない」とか「長文読解は時間内に終わらないのは仕方がない」とかやっている場合、そのことで本当に目標点がとれるのか検証してください。
6 その分野を克服するための教材を調べる
ここからが重要です。
そうしたら、その分野でその得点をとるための教材、テキストを確認しなければいけません。
- 持っていない=買う
- 持っているけど、今までやっていない=どこにあるか探してやる
- 持っていて、やっていたけど、できていない=やり方や量に問題ないか検討する
というのが基本でしょう。
そもそも、「そんなのわからない」という場合、
- 今回のテスト問題の場合、その分野で目標とする得点をとるために、できなければいけなかった問題に印しをつける。
- その問題をできるようにするためには、何をどうやればいいか聞きに行く。
- その際、持っている問題集、参考書は持っていき、具体的にその場所にしるしをつける
という作業です。できる友達でも、学校の先生でも、塾の先生でも、あなたが信頼できる人に頼んでください。
7 実際にやってみる
そうしたら実際にやるのみ。ただし、どんなやり方だったかをしっかり記録しましょう。
その話に近いのはこちら。
manebi.hatenadiary.jp
8 次回の模擬試験で検証する
ここまできたら、最後は次の模試で検証します。
達成しなかった場合、
- やっていない→やれなかった原因を探る=タスク管理や目標設定
- やったのにできなかった1 量が足らない→量を増やす
- やったのにできなかった2 やはり知らないものが出た→教材の検討
- やったのにできなかった3 対策方法が何か足らない
で、ここでもう一度修正をするわけですね。
夏休みに入る前に、課題を確認し、夏終わりの模試で一定の成果を得られるようにがんばってみましょう!