学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

衝撃の丸投げ?文科省は、休校期間中の授業を放棄したらしい…。

さて、今日はかなり愚痴めいた記事です。文科大臣の記者会見です。

ともかくも文科大臣の記者会見です。

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まあ、そうなんでしょうけど…という感じです。というわけで、私がこの会見だけを見て感じたことを書いていきます。

この休校期間に、追い詰められた教員のネガティヴ感情が入り込んでいることは間違いありませんので、あっているかはわかりませんが、今日はとりあえず感じたことを書き綴っておきます。

 

会見の骨子は、「課題を適切に出して定着すれば、再開後にそこはやらなくていい」ということ。

何を言っているかを、私の頭が解釈すると、次のようなことです。

「休校は長期化するかもしれない。そうすると、残された時間で、与えられたカリキュラムをこなすのは困難だ。だから、休校期間中に、課題を適切に出して、生徒が定着していたら、再開後にやり直さなくてよい。もちろん、定着が条件なので、補習など含めて、定着するように再開後、最善をつくすことを求める」

こんな感じだと思うんですけど、間違ってますでしょうか。

そりゃあ、そうですよね。

たとえば、この休校が夏まで続いた場合、残りの期間で1年分なんてできるわけがない。まして、1年続いたら、今年のカリキュラムを繰り越せるわけがない。

地域によっては普通に学校ができるところもあるかもしれないわけですから、全国で、「今年は授業進めないから安心してください」なんてことがあるわけもないし、まして、「今年1年は全員なかったことにして、今年から学校入るのも、卒業するのも1年遅らせることにします」ってわけにもいかないし、「来年は小中高とも1年生2学年分でお願いします」なんてこともあるわけがない。

要するに、今年終わったら、進級、卒業、進学させるしかないんですね。

だとすると、「今年1年は授業をやった」ということにするしかない。

しかし、学校は授業をできない。だから、「課題をちゃんと出して、定着はかってくれたら、そこは授業やらなくてもいいからね」ということだと思うんです。

多くの先生にとっては、

「4月からの範囲を残された期間でやるんですか?」

「次の学年から、前の学年の分、やるんですか?」

「やらなくていいですか?」

のどれかだったわけで、指針として、「課題でもいいから、とにかく今年のものは今年で終わらせてください」というのを、かなり柔らかい言葉で発信したわけです。もちろん、終わらなかった場合、次年度の繰り越してもいいですよ、来年になってから補習とかしながら、弾力的にやってくださいね、そのあたりはうまくやってください、ということではあります。

 

「授業をやれ!」でなくていいのか?

もしかしたら、先生方にとってはほっとした会見かもしれません。

だって、課題出して、チェックしていれば、再開後は続きからやればいいわけですね。

だから、無理する必要はない。で、定着していなければ、来年やったっていい。要するに、生徒が定着してさえいれば、こだわらないから、うまくやってね、ということです。

まあね、夏に再開できたら、夏休みは短くするでしょうし、冬休みも短くするでしょうけど、言葉を変えれば、「夏休みはあっていいんですよ。休校期間中に課題だして、生徒が定着しているなら、カリキュラムは遅れていないんですから」というようにも聞こえます。

つまり、もちろん、教員には課題をどう出すかの工夫は求められるし、ちゃんと定着するように努力しなさいよ、と釘はさしているわけですが、要するに、「課題をちゃんとやって、それを定着させる」のは、生徒の意識ひとつということです。

もちろん、優秀な先生は、的確な指示と的確な課題を出して定着をはかれるんでしょうけど、これは何を言っているかといえば、「ずっと夏休みになるんで、先生方、工夫して課題で生徒に学力をつけてください」と言っているようなものです。

本当にこれでいいんでしょうか。

やるべきは、オンライン授業のシステムと体制を提供することではないんでしょうか。

生徒は、課題で、自分で学んでいかなければいけないんでしょうか。

もちろん、自立的な学習者、というのは、このブログ、つまり、私がのぞんでいることです。でも、生徒は自立しているんでしょうか。

自立できない、といっているのではなく、自立した学習者にするために、学校や授業があるのではないでしょうか。

だからこそ、授業をこの状況でやるために、オンラインしかないんじゃないでしょうか。

うがった見方をすれば、そんなこと教員にできるわけないし、環境のない生徒に環境をあたえるのは、予算的にもアイディア的にも時間的にもできるわけないから、「課題」でいいよねってことじゃないんでしょうか。

きっと、企業はリモートワーク、テレワークでしょうけど、学校はきっとそれは、課題の発送なんでしょうね。郵送して、返送させて、採点する。まあ、もちろん、業務ではあるんですけど。果たしてそれでいいのか?

今日は完全に愚痴です。しかし、このままでは、自立した生徒と、恵まれた家庭と、そして、志と教育力のある先生に当たった生徒だけが、なんとかなるんじゃないでしょうか。

どこかで誰かがリーダーシップをとってほしいものです。

やれることがあるはずなのに、どうもそうはいかない。いいオンライン教材があったとしても、一斉にそれを時間を決めてやるというつなぎ方ぐらいできそうな気がするのですが…。

なんだか、学校が、先生がいらなくなる方向で、学習のオンライン化が進んでいくような気がして…。

全国でいいコンテンツを探して、それを見せれば授業はいらない。でも、その授業をしっかり見るかどうか、モチベーションを上げられるかどうかは、生徒任せ…なんてことにならないかどうか。

文科大臣は、「定着がはかれていない場合は認めないし、フォローはちゃんとしなさい」と言っているわけで、保険ははられていて、要するに、教員がそれをやらないといけないし、やれっていうことにはなっているんですけど、本当に課題でそれが実現できますかっていう話です。

うちの学校は結構な進学校だとは思うんですけど、悲しいかな、一部の生徒はまだ休校を喜んでいるふしがあります。もちろん、ごくごく少数ですけど…。でも、本当はそういう生徒こそなんとかしてあげなくちゃいけないはずなんですよね。

ちょっと心が折れそうになって、「やる気のある生徒だけでいいか…」と思うようになってしまう私のネガティヴな心理が今日の記事を書かせています。

すいません。

 

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