学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

定期試験の学習計画を立てるポイント 正しい計画のためのチェックリスト

定期試験が始まろうとしていますね。どの学校でも試験に向けた学習計画を立てるように言われるのではないでしょうか。今日はチェックリスト形式で、定期試験の学習計画を立てるポイントをまとめます。

定期試験の2週間前、1週間前ということになると、いわゆる「試験勉強」が始まります。こういうタイミングで、学習計画を立てるように言われたり、計画表を書かされたりするのではないでしょうか。

そうした学習計画を少しでも意味のあるものにするために、ポイントをまとめます。ただし、ここでいう学習計画とは、「調査書の評定を少しでも効率よくあげるため」ではなく、「定期試験の勉強が少しでも身について学力をあげるため」という観点で書いていきます。当然、学力をあげることは調査書の評定にも結び付くはずですが、とにかく通知表の成績をあげためにどうすればよいか、ではなく、とにかく学力をあげるためにはどうすればよいか、です。

まずはここかから始めましょう!

 

受験勉強のように勉強する。結果を覚えるのではなく、再現できるかどうか。

まず、根本的に重要なのは、いわゆるノートの丸暗記のようなことをやめることです。特にこうした問題が起こりやすいのが、国語や英語などの長文読解と、数学などの問題演習です。

英語や国語は、わかると思いますが、入試で出題される時には、初見の文章になります。つまり、学校でやった文章は出ないんですね。

えっ。では、やらなくていい?もし、そうなら、塾であろうが、学校であろうが、参考書であろうが、その文章が入試で出る確率はほぼないでしょうから、長文読解はしても意味がないということになりますね。

つまり、みなさんが読解系の授業でやっていることは、その文章の読解の仕方を聞いて、はじめて読む文章の読解ができるようになることです。

つまり、次のような勉強は定期試験だけに使えるもので、受験勉強にはなりません。

  • 英語や古文の長文の訳や要約を覚えて、内容を把握し、その日本語訳をベースに問題を考える。
  • 品詞分解や文法説明などを、なぜそうなるのか、どうしてそう結論づけるかを理解せず、ただ丸暗記する。
  • したがって、似たような場所で、授業で詳しく説明されなかった場所については、理解できない。
  • 数学や理科の問題を、ただ文字を覚えるように丸暗記して、試験範囲に指定された問題がなんとか再現できるようになっている。
  • 配られたプリントのもともとの(  )の中だけを覚えて、プリント全体を覚えない。
  • 現代文の問題などは、先生が書いた問題とそれに対応する解答例を丸暗記する。

こんな感じです。もちろん、上に書いている行為そのものがいけないわけではないかもしれません。そのことを通じて、初見の問題が解けるようになっているならいいのですが、そうでないとすると、これは、まさに、定期試験のための勉強であって、受験勉強ではありません。

まずは、自分自身が理解することを大きな目標にしましょう。

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学習計画は、時間で決めるのではなく、タスク管理をする。

続いて、計画で最も大事なことは「スケジュール管理」でなく、「タスク管理」をするということです。

スケジュール管理…〇曜日の〇時~〇時=英語、〇時~〇時=数学

タスク管理…試験までにやること「文法の例文の暗記」「数学の問題集〇ページ~〇ページの解き直し」

です。

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タスク管理については、これまでもかなり説明をしてきました。 「ToDoリスト」

 などという言い方もしますが、「やること」を書くということですね。

つまり、「〇時間勉強する」ではなく「〇〇をやる」ということです。では、この記入の仕方のコツと注意を少し細かく書きます。

「わかるまで」ではなく、回数で記入する。

絶対禁止のフレーズは「わかるまでやる」というような書き方です。もしあなたが、たとえば問題集を10回解いて、それでもできなくて、残り3日間一睡もせずに、わかるまでやるならまだしも、そんなことするわけもありません。

また、そもそも「わかるまでやる」で目標管理できるなら、大学入試も「受かるまでやる」で計画は立ちますね。

まずは、何回なのか回数を書く。

1周なのか、2周なのか、3周なのか、5周なのか、7周なのか。

当然、時間も変わりますね。7日間で7周なら1日1周計画。7日間で1周なら、1日1/7計画。

そもそも、1周だって何回かは人によって違います。さっと1周読めば終わりなのか、何回も確認するのか。

まずは回数を明確にしましょう。

「復習」「見直し」ではなく、具体的な実践例を記入する。

そうなると、もうわかると思いますが、「やる」とか「復習」とか「見直し」とは意味がありません。

「眺める」のか

「音読する」のか

「白紙に全部書けるようにする」のか

「100回書く」のか、それとも「何回か練習して」「覚えたかどうかテストする」のか

「まとめノートを作る」のか「同じノートを写して書く」のか

仮に、「これじゃあ成績あがらないだろうな」と思うようなことでも、それでも具体的に書いておけば、あとで、「ああやっぱりだめだな」となります。

これを「復習」なんて言葉でぼかすと、「やってもできなかった」なんてわけのわからない言い訳になってしまうんですね。

 

成果を確実にあげたいなら、早めに範囲を終了し、「確認」の日を設定し、やり直す期間を設定する。

もし、あなたが、ある成果、目標を達成したいなら、しかもそれを絶対に達成したいなら、計画は早めに終わるはずです。そして、一度チェックする。そして、だめなら、もう一度やり直す…。そのことによって、完璧になる。こういう計画になるはずです。

入試自体もそうですね。本当に受かりたいなら、試験当日にはじめて合格ラインを越えるのでなく、何度も挑んで合格ラインを越える経験をしているはずです。

「そうかなあ」ともし、あなたが思うなら、E判定で試験に臨んで受かると思っているということですね。E判定をとって、落ち込んだり、不安に思っているとすれば、本当は、早めに合格ラインに行きたいということです。

でも、実際にはそういう準備になっていない人が多い。

まずは、余裕をもって計画を立て、チェックする日とそのあとやり直す予定を作りましょう。

計画は、5周から7周=徐々に詳しくしていく

ここまでも書いてきましたが、記憶を長期記憶として定着させるためには、最低5回の解き直しがマストです。完璧を期すなら7回ぐらいやりたい。

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でもこんなことを書くと「短い期間では無理です」なんて言われそうです。でもやらなければだめですね。

これは最初は「ざっと」から始めるのがコツです。一回目から完璧にしようとするのでなく、例えば歴史であれば、最初は年号とか細かい名称とかは流して、流れだけつかむ。数学とかであれば、基本問題だけまずやる。英語であればまずは音読と基本の文法だけにして、書くこととか単語の完璧な理解は後回しにする。

同じ流れでも、5回7回にして徐々に詳しくするだけでもだいぶ変わると思います。

毎日の授業で、苦手を浮き彫りにしてあるか?授業が1周、復習で2周、授業前の確認で3周

というか本来、試験前に5周する必要はないんです。

記憶を定着させるまでに5周なので、試験勉強で5周する必要はないですね。

もちろん今となっては後の祭りですが、本来1周目は授業です。居眠りしたり、ノートにとるだけで頭を使っていなければ、まさに0周。ちゃんとわかろうとしていれば1周。

家で授業の日に復習してたら、2周。次の授業の前に「前回何やったっけ?」って確認していればそれですでに3周です。

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もし反省したら、試験勉強以前を見直しましょう。

試験勉強の前に、家庭学習。

家庭学習の前に、授業。

今からでも見直しましょう。

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アウトプットが重要!問題集か、白紙に再現するか。

試験勉強では、確認して、やり直すことが大事です。

つまり、アウトプットができないとダメですね。「眺める」「読む」「書く」などはインプット型。そもそも「覚える」ことをインプットと捉えることが間違い。「覚える」ためにはアウトプットがなければダメですね。

だから試験勉強にはこれ、色んな意味でマストです。

問題集を解く。何も見ないで覚えたことを再現する。文を書く。キーワードを書く。

こういうことをしっかりと意識した方法を選択しましょう。

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問題集は(  )の中だけでなく、全体を覚えるのがポイント。

つづいて、試験勉強でありがちなことは、もともとの問題集や先生が作ったプリントの空所だけを覚えるということですね。

英語の文法だと、空所の中に何が入るか。歴史のプリントなら空所の語句を覚える。

でも、実際の試験では、全文が問われるかもしれないし、全文の入れ替えになるかもしれないし、歴史だったら、(  )の場所が変わるかもしれない。

そもそも、記憶の特徴として、関連付ける場所が多ければ多いほど、しっかり覚えられるんですね。

というわけで、部分を覚えるのでなく、全体を覚えられるようにしましょう。

時間がないときは、キーワードや解法を口頭で列挙するだけでもOK!

さて、このように試験前に学習を本気でやろうとなると、「時間」が敵になります。さきほども書いたように、5周から7周もするとなると、「時間の短縮」「省略」は絶対的な課題です。

さきほどは1周目、2周目はとにかくざっとやるんだと書きました。では、他にどんなやり方があるでしょうか。

まず、一つ目は、わかっていること、簡単なことを省略すること。これはできたつもりになっているとリスクがありますが、授業の段階で、苦手そうなこと、わかりにくいこと、難しいことなどをリストアップしたり、余裕だったことをリストアップできれば、解決します。訳せるところの品詞分解なんていらない。訳せないところだけやればいいんです。英語の全訳なんていらない。複雑な構造のところだけ確認すればいいんです。

二つ目は、わかっているなら、インプットの時間を削ること。いきなりアウトプットで確認すればよい。

三つ目は、アウトプットの仕方を省略すること。たとえば、まとめノートを作って同じものをもう一度書く、とすると、ものすごい時間が必要になります。でも、全部を口頭で再現するとしたら。三分間作文で文章化したら。あるいは必要なキーワードだけを書いたり、言ったりしたら。できているならこれで時間が省力化できます。数学なら、絶対に大丈夫だと思うなら、解答の方針、たとえば「まず〇を求めて、次にそれをこの公式に代入して、こうして終わり」みたいなことで十分。英語とか古文の全訳なんていらない。書くなんて時間の無駄。どうしても複雑できれいな日本語にしにくいところぐらいで十分だし、ちゃんと確認できるなら書く必要だってない。

できない問題や複雑な問題はこうしてはいけませんが、できることに関してはできるだけ、時間を省力化したいですね。

 

目標設定とタスク管理で、分析にあった学習方法をきちんと入れること

さて、そういう風に省力化について触れると、今回の目標に合わせて、適切な課題、つまりタスクが設定されているかが重要になります。

現在目下、この学習計画の作り方について書き進めている最中です。

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とにかく重要なことは、目標を達成するためには、どの分野を学習する必要があり、そのためには何をやるかをその都度考えること。

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一番わかりやすいのは、私の科目、国語、それも現代文です。よく生徒は、現代文て何を勉強していいかわからないから、「とりあえず漢字」とかって計画に書くんです。で、もちろん、前のテストで漢字ができないならいいし、あなたの先生が漢字で20点も30点も出すならいいんですけど、たとえば10点未満しか出ないとか、そもそも漢字が満点だとかいう場合、漢字やっても現状維持か、10点しか確保できなくて、90点、準備しないで受けるということですよね。

だから、仮に「何をしていいかわからない」としても「何をすればいいか考える」領域にしていかないと、点の上がりようがないわけです。やるしかない。友達に聞く。先生に聞く。塾で聞く。参考書を買う。なんでもいいんですけど、何かやる。だめなら変える。

こういうことが大事です。

いつも同じことをやって、いつも同じような結果なのは当たり前。そもそも、勉強の仕方に問題があるのかもしれませんよ。

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というわけで、まずは前回の試験でどんな勉強をして、どんな結果だったか復習するところから振り返りたいものですね。