東大が次年度から、共通テスト英語リスニングを利用することを発表しました。
共通テストをめぐる混乱が収束したのか、まだ続くのか、よくわからない疑心暗鬼な今日このごろではありますが、東大から大きな発表がありました。
- 共通テストの変更点についての確認…英語はリーディング100点、リスニング100点
- 東大の入試…今まではセンターリスニングは採用せず、独自のリスニングを実施
- 各大学の英語配点の状況…1:1になる大学は少ない…
共通テストの変更点についての確認…英語はリーディング100点、リスニング100点
まず、いろいろと変更があったので、しっかりと確認しておきましょう。
共通テストになって、何が変わるのかということです。2020年2月現在ですと書かないと、後々変わってしまうかもしれないという恐ろしい状況ですが、まあ、まとめておきましょう。
- 現段階、科目に関しては変更はない。
- 記述式は廃止。国語は記述がなくなって80分に戻す。数学➀は記述がある時の70分。(センターは60分)
- 英語はリーディング100点、リスニング100点。時間は今まで通り、リーディング80分、リスニングが30分程度(試験時間は準備、確認で60分とられますが)。
- 試行調査では平均点は50点程度に。ただし、今のところ、平均点何点を狙うかの発表予定はないとのこと。
- 国語の得点は原則として「総合点のみ」(漢文除く、現代文のみ、はできない)。ただし、結局は大学にゆだねられるような説明。
今のところはこんな感じです。ただ、配点自体は今までも傾斜配点があったように、大学自体がどうするかは自由です。一番おそろしいのは、最初は、国語の同じ80分で、「現・古・漢」と「現のみ」など、違う問題量をやっていることを解消すると言っていたのに、いつの間にやら「大学次第」みたいなことを言い出しているような部分ではあるんですが、この英語の配点なんかは、そもそも「大学次第」でしたので、実際どうなるんだ…というところではあったわけです。
東大の入試…今まではセンターリスニングは採用せず、独自のリスニングを実施
というのも、今まで、東大はセンターリスニングについては、採用してこなかった。つまり、配点が0だったんですね。
その代わりといってはなんですが、二次に独自のリスニングがあって、しっかりとリスニングは重視されてきたわけです。
結構難しいです。実践向きというか。年によっては、雑音があったり、良く聞く試験問題風の聞き取りやすい英語じゃなかったり、とか。
だから、今回、共通テストの英語配点が変わっても、もしかしたら、リスニング採用しなければ、今までと変わらないのかな…というような状況でもあったわけです。そうすると、リーディング200点、リスニング0点。
ちなみに、今まではセンター900点が110点に。二次が440点。
個人的には、今の段階で細かい言及がないということは、同じなんじゃないかと。二次でもリスニングはあるんじゃないかと…
まあ、わかりませんけどね。
各大学の英語配点の状況…1:1になる大学は少ない…
さて、というわけで、実際の各大学の英語配点比率です。
http://eic.obunsha.co.jp/resource/viewpoint-pdf/202002.pdf
旺文社のまとめです。
一番多いのは4:1、つまり、今の200:50を踏襲したものですが、3:1、150点:50点というのも目立ちます。
主要国立大についてざっとまとめましょう。
1:1
北海道・東工・一橋・九州・広島・金沢
3:1
東北・名古屋・京都・大阪・東京医科歯科・宇都宮
4:1
神戸・筑波・千葉・岡山・茨城・群馬・信州・新潟
その他
東大7:3 農工13:7
1:1はこうしてみると非常に少ないですが、都立大などにも見えますから、やっぱりあるといえるでしょうね。
東大は140:60ですから、比較的リスニング配点の大きい大学であるとは言えます。
試行調査のままだと、後半にB1レベルで、1回読みになっていきますから、今まで以上にリスニング対策は必要です。ただ、東大を受験する層から考えれば、よほど2次のリスニング対策の方が大変でしょうから、対策そのものが重要なわけではなく、ただ「来年からは共通テストのリスニング使うよ」という情報だけが重要なのかもしれません。
逆に言えば、他大学志望者も、1:1ではないとはいえ、全体的にはリスニング比率は現状維持か上がる可能性が高いわけですし、その難易度があがると考えると、十分な準備が必要な状況だとは思います。