学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

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2019年度国立大学倍率速報から見る「今起こっていること」そして、今後の入試動向の傾向

国立大学の出願は6日に締め切られ、出願状況が公表されました。今日はそこから見える傾向と、次年度以降の入試動向について考えます。

※2019年度入試の内容です。2019年2月の記事です。2020年度は以下へ。

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 国立大学の出願動向がまとめられました。個別の出願状況は河合塾のページなどで確認ができます。

www.keinet.ne.jp

今年の受験生からすれば全体傾向などはほとんど意味がないことだと思います。自分の出願した大学学部がすべてですし、倍率も何も二次試験に向けてがんばるしかありません。

ただ、教員やこれから受験をむかえる高校2年生以下の生徒や保護者の方にとっては、大学入試がどういううねりになっているかを見る必要がありますね。

このあたりの細かいことは今年の入試が終わってからすべてをまとめて、新高3向け、新高2向けなど、それぞれに向けて書いていこうと思いますが、タイムリーなところで国立大学の志願動向を見ておきたいと思います。


 

国立大学は入試の激戦難化傾向の中、8年連続志願者減。今年は、難関大で志願者減。

まず、一般的な数字になりますが、今年の2次試験の出願者は、国公立44万2378人だそうです。昨年と比べると微減ということだそうです。特に国立だけで考えると、31万1681人で、これだけで考えると2%減です。

センターの平均点は上がっているわけですから、「失敗して出願をやめた」ということではないでしょう。

特に難関大学、つまり旧帝大に目を移すと、北海道大学が微増というかほぼ昨年並みとなったほかで考えると、東大ふくめて減少になっています。

これはいったいどういうことかと考えると、やはり安全志向としか言いようがない。

つまり、国立の志願者が減少しているのは、もともとそういう大学を狙える層が、国立、私立関わらず、指定校推薦、公募推薦、AO入試、自己推薦などで、早めに合格を確保しにいったのではないかということです。

つまり、一般入試に向かう生徒の数そのものが減ったのではないかということ。さらにもしかしたら、より安全なところに国立自体も出願しようとした可能性もあります。

そういう傾向を顕著に示しているのが、公立大学自体が志願者が2.7%増加していること。地方の私大が公立大化することで、定員自体も増えているとはいえ、こういう大学に出願をしっかりしようとしています。そもそも公立は中期日程が認められていて、それは、簡単にいうと国立併願が可能になる制度です。 

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というわけで、こうした地方の大学を安全志向の中で、定員がふえたとはいえ、しっかり志望した、というのが、今年の特徴でしょう。

来年は、空前の安全志向が吹き荒れることになることを考えると、この動きはだいぶ参考になる気がします。

 

AO入試の定員があがり、前後期の定員が減少傾向で志願倍率は昨年と同じ。

ただし、国立が減少したといっても、実際は定員自体が減少しています。結果として、全部をまとめた国立の志願倍率は昨年と同じです。

これは、これまでもお伝えしてきたことですが、大学はどんどん定員を推薦入試に回しています。勘ぐると、地方大は、そこに地方枠、事実上作ってません?と首都圏にいる私たちは思ってしまうぐらい。

東北大がこういうことだと話題にあがりますが、定員の40%がすでにここに来ています。東大、京大の推薦入試の話題もここにあがります。

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東大自体もここで優秀な人材がほしい。とがったのがほしい。このニュース自体は、「とがった」ばかりが先行して受け控えがおこっているという反省です。

つまり、受けてほしいんです。

まして、東北大になると、ここでとるから東大に行くような層をとれるわけで、だから、推薦増やして、東大を受けさせたくない。となると、千葉大クラスも同じ事をやって確保したい。

そうなると、私立大学だって、手をこまねいていられない。

すでに今日、学校に中央大学経済学部の高大接続入試の説明会の案内が届きました。こういう動きはどんどんどんどん加速します。

間違いのない動きです。

そうなってくると、いわゆる一般入試は、入試としては「2回目」「敗者復活戦」に向かっているわけです。

いきなり来年そうなるわけではないですが、まずは推薦があるなら検討はすべきです。

 

文高理低傾向は今年も同じだが、結局は大学による。

学部系統をみていくと、「文高理低」傾向は今年も続いているようですが、若干とまってきているようにも見えます。

ただ、このあたりは、大学ごとにことなるというか、個別で違うというか、仮に文理の傾向が全体とあったとしても、リサーチの結果を見て出願する以上、いわゆる「アナウンス効果」が起きますので、集まる大学や結果としてすいた大学が出てしまいますから、特に国立大学の場合は、なんともいえません。

もちろん、データを見て、3年連続倍率が低いとか、3年連続志願者減とか、そういうことがあるんですが、同一学部で近隣の大学と必ず、流入の関係がありますから、このあたりは見てもしかたありません。

系統人気については、私立大学含めて見ていくのが正しい流れだと思います。

全体としては、まだ、文高理低。でも、そろそろとまりそう。というか私大文系の激戦を避ける動きが間違いなく出てくるでしょう。世の中、そんなものです。

国立大学を受験する際に言いたいことは、数学Ⅲまでやっていると、全国見渡せば、非常に低い得点率でも低倍率で狙える大学が探せるということです。7科目やる前提ですが、6割きってもまだ大丈夫かも…という大学を探せます。

また、就職については、いろいろな考え方がありますが、国立理系というのは重宝されることが多いですから、しっかり最後まで考えたなら、国立にはチャンスがあります。

二次試験に向けて、しっかり準備を!

さて、いろいろ書いてきましたが、結局は二次で得点をとるだけの話です。国立の場合、結局足きりがありますから、私大と違って、難関であろうが、そうでなかろうが、倍率は3倍程度であることが予想されます。

もちろん、センターと二次の配点比率が重要ですから、いまさら逆転できないということもあるわけですが、裏を返せば、そういうダメ元で出してくる生徒がいることを考えれば、本当に狙える人の倍率はせいぜい2倍程度。

だから、最後は二次の準備をするのみです。みんなが狙えるところにいるわけですから。 

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なので、二次に向けてしっかり準備しましょう。

で、国語のサイトでは、国語の問題に出たりする小論文的な問題の対策をあげました。決して捨てたり、準備を怠ったりせずに、万全の体制でのぞみましょう!

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