学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

夏休みを期待する前に、今、すべきこと!学習計画を作って学習方法の見直しを!

また、夏休み前の大切な時期がやってきました。夏は受験の天王山ですが、思ったより夏休みで何かを起こすことはできません。今、受験生としてやるべきことを考えましょう。

昨年もこの時期に同じ記事を書きました。

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ちなみに夏休み前に書いた記事がこちら。

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同じことの繰り返しですが、やっぱり大事なことなので書いておきたいと思います。

 

夏休みは思ったより時間がない!基礎や苦手をやるなら、今、取り組む!

まず、この時期、重要なことは、「夏休みに期待しない」ことです。受験生の悪い癖ですが、「夏休みに何かが起こせる」と思っているのです。

でも、とにかく夏休みには何も起こらない。

塾にすでに通っているなら、それと同じようなことが、夏期講習で設定されるだけ。どうして、夏期講習で突然成果があがるんでしょう。

塾に行っていないから、塾に行けば成果があがるという理屈なら、今すぐ通うべきです。そうすれば、もっと成績は確実にあがるはず。

でも、みんな、そうはしないですよね。

それがおかしいんです。ただ、先送りしているだけ。先輩達は、口をそろえていいます。「夏休みは計画通りに進まなかった」。

特に夏期講習をとればとるほど、夏期講習のために時間がとられます。これは学校があるのと一緒。だから、苦手にじっくりと向き合える時間はない。

だいたい、苦手に今、向き合わない人は、半分ぐらい逃げているわけで、その人が夏休みになったぐらいで、取り組むわけがない。だから、夏期講習に期待する…。夏期講習でなんとかなるぐらいなら、今、塾に行けばいいし、今、学校で補習をやってもらえばいい…というぐるぐるループになるんです。

勝負の夏にするためにも、今、がんばるんです。

もしかしたら、クラブの引退が近いのかもしれません。でも、授業中にクラブの練習はできないんだから、授業中居眠りする理由にはなりません。疲れて家に帰るとすぐ寝てしまうのは、百歩譲ってしかたがない。でも、それなら睡眠不足ではないんだから、授業は100倍集中です。

クラブやって、深夜まで受験勉強して、睡眠不足で授業寝るなら、優先順位を間違っていますね。

 

勉強は地層のように。1週間で全科目、2週間で全分野がノルマ。

勉強は必ず、地層のように取り組むこと。つまり、「夏まではひたすら単語と文法」というようなやり方は論外です。

スポーツでもそうですが、弱点があったり、いったん基礎に戻ったり、ということは確かにあります。でも、数ヶ月、基礎練習だけで、ゲーム練習をしない、ゲームを想定した練習をしない、なんていうことはありません。

どんなに基礎を中心にやっても、そのレベルにおいて、毎日の練習に実践的な要素は入れてくるし、1週間とか2週間のスパンではゲーム練習が入るはずです。

守備が課題だからって、毎日の練習がノックを受けるばかりになっても、数ヶ月ただノックだけで、投げることをしないとか、実践的な守備練習がないとか、バットを持たないとかは考えにくい。

配分が偏っていることはあっても、だいたい一通りの練習をなぞっていくはずです。

1週間やらないことは、つまり、2週間、間があくということ。本当に大丈夫ですか?2週間ぶりの数学、古文、歴史、本当に大丈夫ですか?

2週間やらないことは、つまり、3週間、間が空くとうこと。約1ヶ月間、長文読解をやらない、英作文をやらない、リスニングをやらない、一度やった分野を復習しないで先に進む…本当に大丈夫ですか?

1週間で全科目、2週間で全分野。

なんだか計画が大変に思えますね。だから、一番簡単なのは、2週間に一度、過去問題を解くことです。初期なら、センター。そして滑り止め、と思っているような大学でいい。

そうすれば、だいたい全分野やることができます。

そして、計画作りが下手な人は、やったこと、タスクをやってから記録する方式をとると、何がダメか見えてくるはずです。

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計画作りが今まで出来ていない人は、計画作りなんてあきらめて、タスクの記録をおすすめします。

夏休みに何がダメか克服するためにも、まず、今、自分の癖をつかみましょう。

 

赤本は、今から取り組む~赤本ばかりは論外。入試問題を解かないのも論外。

となると、赤本は今から取り組むことになりますね。

たしかに、毎日、赤本ばかり解いている、というのはナンセンスです。落ちる人の典型。

赤本を解いたら、弱点を探し、その弱点を克服する教材を見つけ、実践する。そして、また赤本でチェックする。

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当たり前のことですね。だから、この時期、まだ赤本を見ていない人は、論外です。

赤本をやらないとダメな理由1:チェックしないと、基礎を学ぶやり方が正しいかわからない。

まず、今も書いたことですが、基礎からはじめるにしても、今、やっている基礎練習が身についているのか、あるいは身についているとして成果が出ているかどうかを確かめないと、大変なことになります。いくら、基礎として文法をやったとしても、どう使うかがわからなければいけない。だとすると、やり方が間違っていることさえあるわけです。

たとえば、古文の活用表を丸暗記して、活用表を完全に埋めることができたとしても、品詞分解ができなければ意味がないですし、訳せなければもっと意味がない。

というか、そもそも、どんな風に問題として問われるか、知識をどう使うかがわかるからこそ、練習の仕方がわかる。

そして、本番があるから、基礎練習の意味もわかる。

本番で、その基礎をどう活用するかもわからずに、とりあえず問題集をやるというのは、時間の無駄になる可能性が高いんです。

赤本をやらないとダメな理由2 第一志望や併願校のレベルがわからないとどこまでやるのかという到達点がわからない。

次に、「基礎が大切」とみんなが言いますが、実は、この「基礎」の中身がまちまちです。こういうのも、実際に問題を解いてみないと、実感できません。私が教えている生徒たちは、どうも勝手に「基礎」というのを「常識」とおきかえているきらいがある。

つまり、「勉強してなくてもなんとなくわかるのが基礎」か「ちょっとやったら簡単にわかるものが基礎」で、逆に言うと「勉強しても難しいものは基礎ではない」という図式にしているようです。

したがって、やっているようで、自分にとって難しいものを「基礎でない」ということにして、いつまでたっても頭にいれないみたいなんですね。

結果として、センター試験レベルでさえ、いつまでも解答がしぼれない。その選択肢を絞るのに必要な「基礎」が欠けているからなんですが、どうも聞いてみると、「基礎は終わった」という認識なんですね。

それでいて、難関大学が志望なんですから、困ったものです…。基礎ができないという自覚があれば、まだたたきこめますが、こちらが説明する基礎は「難しいから基礎じゃない」という理屈にされると、もうお手上げです。

まずは、自分の受ける大学が、どのぐらいかわかるためにも、定期的に赤本は必要です。

赤本をやらないとダメな理由3 秋には思っている以上に赤本をやる時間がない。

これは、さきほどの高3・6月や、夏休みの記事の今後の予定にも書きましたが、秋には、意外と時間がないんです。

日曜日に私立3科を一気にやるとして、1日がつぶれます。平日学校のある日なら、復習と見直し入れると、1日1科目が精一杯。これだと、3日~4日で1年分。見直しを抜いて、1日2科目として、2日。これで、本当の知識の詰め直しや文法や単語に戻る時間はないイメージです。10月から専念したとして、11月までの2ヶ月で、1週間3年分と仮定して、24年分。多いように見えて、10校受けるなら、2年分。しかも赤本以外はやらない計算です。つまり、歴史とか理科とか数学とか9月中に全ての範囲が終わっている、英語とか古文とか9月中に文法とか単語とか完璧になって戻らなくてよくなっていることになります。

第一志望は10年やりたいとか始まると、残りが14年分で、9校として、1年分が精一杯。

もうわかると思いますが、無理です。

だから、少なくとも、併願校、滑り止めにする大学なんて、とっとく必要ないから今、やった方がいいんですね。

成果があがるか確かめながら。成果があがらないのは、問題を意識しないで、基礎練習をするから。

さて、最初の理由をもう一度検証しましょう。

基礎練習ばかりしていて、本番をやらないと、それが生きているかどうかがわからない、という話をしましたね。

特にこのイメージは、「英語の長文が読めないから、まず、単語と文法だけやる」とか「古文がわからないから文法をやる」というような人です。

まだ、「文法問題が弱いから文法をやる」という動機なら、多少なりとも、チェックの意識があるんですが、「長文のための文法」といっている割に、長文を読んで、チェックをしないんですね。

英作文なんかもこの可能性が高い。指導として、基本的な構文をインプットしないかぎり、書けるわけがありませんから、まず、文法をやる、ということが起こるんですが、そもそも、英作文のための文法なら、書かないといけない。それも白紙から書けないといけない。

ところが、「まず文法」という言葉で、文法書をながめて覚えていたり、あるいは、文法書の空欄を埋めたり、選択問題であてはまるものを記号で選んだりばかりしているわけです。

こういうことで、長文が読めるようになったり、英作文ができるようになったりするのに、結びつかないことは自明です。もちろん、全く無意味ではないですが、ゴールを意識して勉強すれば、こんなことにはならない。

目的が「本文の理解」なら、読めるようになったかどうか。

目的が「得点アップ」なら、得点がアップしたかどうか。

当たり前のことです。

そして、もっと当たり前のことは、長文が読めるようになりたいなら、文法をやりながら長文も読むべきだし、英作文ができるようになりたいなら、文法をやりながら英作文もやるべきです。

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できないのは、必ず理由があります。それはあなたの学習方法です。

昨年の記事ですが、今年三年生になった人は、是非、合わせて読んでくださいね。

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