学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

共通テスト・英語外部検定は高3になってから2回まで~高1高2で検定を受けるのムダなの?

2021年度入試からセンター試験が共通テストとなり、英語4技能外部検定が組み込まれます。これに向けた高1高2の間の外部検定について考えます。

いよいよセンター試験は残り1回となり、共通テストへ移行します。その時に英語4技能外部検定が入試に組み込まれます。その形式が発表された中で、高1高2での英語4技能外部検定への取り組みを検討します。

※2019年9月に英検の予約が始まったことを受けてその時点における情報で以下の記事を書いています。英検の予約については以下をどうぞ。

www.manebi.tokyo

 

 

 

英語外部検定は3年生になってから2回まで。事前申告して受検。

まずは、今回の改革についておさらいしましょう。 

www.manebi.tokyo

www.manebi.tokyo

ここまで、2回にわたって検討してきましたが、はっきりわかっていることは次の点。

  • 2021年から英語4技能外部検定について、大学入試センターで得点を管理し、必要とする大学に送る。
  • 受検できるのは、3年生になってから2回。事前に受験で使用することを宣言して受検する。共通IDを取得し、それを外部検定受検の際に記入することで、大学入試センターで得点管理される。
  • 国立大学は原則これを利用することを確認。ただし、東大が使わなくてもいいようにするなど、現時点不透明。

こんな感じです。

現段階でいうと、決して入試に英語4技能外部検定が入ったわけでなく、共通テストに検定がくっついた形ですから、大学入試自体で英語4技能を使うわけではないということです。

しかも、国立大学のトーンがだいぶ下がっていますよね。現状、

  • 得点化します。
  • 受験資格にします。A2ぐらい。
  • 受験資格ですけど、先生の証明でも(つまり受けてなくても)いいです。

みたいな感じになっていて、たぶん受験資格が一番多いから、そんなにめくじら立てるようなことではないです。

私立大学も基本的には、「共通テスト」が「センター試験」の代わりだと考えれば、あくまでも「センター利用」を「共通テスト利用」に変えたときに、使うかどうかで、それだって今も、「3科目」「4科目」「6科目」「7科目」みたいに大学が指定していることを考えれば、外部検定を除外する大学も出てくるはずです。

一般入試にいれこんでくる流れも当然あります。早稲田政経ですね。 

www.manebi.tokyo

将来的には、こういう流れはもっともっと増えると予想しますが、とりあえず現高1で一気に進むことは考えにくいと思います。もちろん、一部とはいえ、使うということはかなり重要な変化で対応しなければいけないことは間違いありませんが、政経・国際教養・スポーツ科学を受けなければ対応しなくてもいいことになります。

一応、上でも書いていますが、あまり意識していないので、書きますが、早稲田の政経では、数学が入る・外部検定が入る、ということばかりに目が行きますが、国語の配点が大きく変わって、つまり、共通テスト部分だけとなって配点割合ががくんとさがり、その分、論文的、また社会との組み合わせ的であると予想される部分にウエイトがぐっと移っていきます。

これ、是非おぼえておいてください。必ずこのあと、大きな動きになります。国語の勉強方法、現代文の勉強方法の問題になっていくはずだと思います。

戻りますが、こんなことが一部では起こりますが、全体としては、私大の一般入試は関係のない話になります。

 

高校1・2年生での外部検定受検は、意味がないのか?

ここで重要なのは、「3年生になってから2回まで」という部分ですね。これは言葉通りに受け取れば、

「2年生までに受けた外部検定は使えない」

ということです。額面通りも何も使えないことは間違いないんで、お金もかかるし、そうなってくると、外部検定は1・2年生の間は受検しなくてもいいんじゃないか、という説が出てくるはずです。

今日の話は、これがテーマですので、しっかりこのあたりを分析しておきたいと思います。

ひとつは入試に使える、ということ。

もうひとつは3年生で受検する外部検定に向けてどう準備するかということ。

この2点で話をすすめます。

入試として受検を検討する=私大や推薦入試

まず、「高1・高2の外部検定資格は入試に使えない」と考えているなら、それは間違いだということです。

使えないのは、あくまでも「共通テストで使う検定試験」として、です。

たとえば、現状でも推薦入試では、英語外部検定は受験資格として条件にしているケースがたくさんあります。こうした大学は当然、9月~10月に出願ですから、もしこれから「高3になってからじゃないとダメ!!」なんてことになったら、実際には5~6月の1回だけしかチャンスがないことになり、大騒ぎです。

だから、こうした受験資格については今までと変わりません。

そして、もっと大事なことは、推薦入試に定員がシフトしていること。これはまだ今年の結果がまとまっていないので、あまり軽々にいえないのですが、非常に厳しい。で、厳しい理由があるとするなら、推薦で山ほどとったんじゃないのか!という仮説です。これはまた後で調べて書きますが、推薦でとる流れは今後ますます強まるはずです。

www.manebi.tokyowww.manebi.tokyo

で、もうひとつです。

英語外部検定を利用した入試はすでに私大で拡大傾向にあり、しかもこちらの方が入りやすい状況になっているということ。

こういう入試がわざわざ「3年生になってから」と指定する必要がない。

たとえば上智のTEAP入試ですね。これを他のものに置き換える必要がありません。

以下のページでまとめてくれています。助かりますね。

edumama.hatenablog.com

edumama.hatenablog.com

上智はTEAP入試だけはっきり書いています。変えないからですね。で、共通テストを入試に入れることを決めた。そうなると、外部検定をセットで入れることを検討している。というか、入れると決めた。ポリシーとしてそうでしょう。

で、問題は、どう入れるかは「決めていない」。これが重要です。

普通、この制度にのっかるなら、「TEAP以外も可」どころか、「共通テストの外部検定」と書けばいい話です。たぶん、ここに学内的に異論があるんでしょう。

たとえば、

  • GTECは認めたくない
  • 高2のスコアを認めてもいいんじゃないか?
  • TEAPを3年以降、2回に制限するのは反対。何回受けてもいいじゃないか。

あたりだと思います。たぶん。結構自信あります。

だから、このあたりかなり流動的だといえるんですが、要は、今回の共通テストの動きを横目に見ながら、私大は独自方式を検討するわけですね。

慶応は、センター利用がない。だから、共通テストも使わない。なので、とりあえず外部検定も共通テストとしては使わない。使うとまた共通テストの会場提供とか協力とか面倒だし。

早稲田は政経がのっかることを決めた。数学含めて教養で使っちゃえ。英語も重視したいし、乗っかったら楽だぞ。じゃあ、楽になった分、独自試験を論文的にして手間をかけてやろう。

こんな感じだと思います。

いずれにせよ、私大は推薦を拡大(早稲田もそうですね)していきますから、外部検定は仮に共通テストがなかったとしても重要なんです。

 

準備として検討する=高3で何を選択するか?

でも、これまで外部検定を独自で入れている大学、あるいはセンター利用はしていても外部検定を入れていない大学についても、ここで楽にデータをもらえるから、システムに乗っかるかと検討する可能性もあります。

こうなると「三年生になってから二回まで」ですね。

この場合、あくまでも準備として受験するかどうかになります。

どうでしょうか?入試の準備として受検をしますか?

そりゃしたいですよね。でもね、高いんですよ。模試なら1回3000円ぐらいですけど、1万円コースですから。それから何を受けるのか?です。

で、準備として考えるなら、当然、3年で何を受けるかということが気になりますね。いや、これは大変です。

一応、私がまとめたやつです。

www.manebi.tokyo

私の3年生の選択でいうと、

  • 受検の慣れから考えればなんといっても英検。ただし、同じレベルで問題が作られるため、2級と準1級の境目くらいの実力だと迷う。
  • 私立中高一貫の生徒の慣れを考えると、GTEC。ただし、現状では私立大学の入試では使えないことが多い。また、学校ベースなので、学校でやってくれていないなら、そもそも選択する意味がない。
  • 私大入試の信用でいうならTEAP。ただし、2年生で受検して入試で使えるスコアがとれるかというと…。本当に準備のためだけになってしまうかも。

こんな感じです。でも、冷静に考えると、GTECが入っているなら、そんなに慌てなくてもいいのかな

 

私なりの結論:学校でGTECがあるなら、まずそれで十分。でも英検2級まではまずとろう!

というわけで、まず、今のことをまとめると、学校でGTECを入れてくれてるなら、準備としてはそれで十分じゃないかと思います。それでいいです。四技能とタブレットに慣れればいいわけで。

で、2年生までには、最低「英検2級」はとりたいですよね。このぐらいじゃないと入試で使えないし、逆に言うと、指定校推薦とかでも「英検2級」が条件になっている大学は増えていますから、「英検2級レベルの実力があればいい」から「実際に取得する必要がある」に移っていると思います。中学校まではおそらく英検を受けてきた生徒が多いでしょうから、まだ受験を意識していない生徒は「もうひとつ上の級」までは受験する感じを2年生まで継続すればいいでしょう。

もし、学校でGTECが入っていなくても、英検を高1、高2と一回ずつぐらい受験しておけば、そんなに焦る必要はない。

なんだかいろいろと書いてきましたが、結論はシンプル。要は英検を継続すればいいよね、ということです。

でも、3年生で選択する検定は、私大の出願ともからみますし、英検だけが「級にふさわしいレベルの問題をそろえる」という特徴がありますから、しっかりと情報を集めるようにしましょう。まだ、よくわからないですけどね。

 ※2019年9月に英検の予約が始まったことを受けてその時点における情報で以下の記事を書いています。英検の予約については以下をどうぞ。

www.manebi.tokyo