学びの真似び(まねび) 「学び続ける人」になるために(教育と受験と勉強法)

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共通テスト英語4技能外部検定成績提供システムをどうやって決める?英検予約するの?仕組みは?

2019年の9月となりましたが、共通テスト英語外部検定の成績提供システムの状況が大変うるさくなってきました。今日は、現段階で、英検予約問題をどう考えるか、ということをまとめたいと思います。

2019年、9月、新型英検、つまり共通テストの英語外部検定の成績提供システムにのっかる英検が予約を開始しました。来年のものをもう予約せよ、ということですね。ああ、おそろしい。こうなると、学校の方では、生徒への指導が始まるわけで、生徒への指導が始まると、みんな困りだすわけですね。

GTECも予約制だ、なんて噂もあるし、いったいどうなっちゃうんでしょうね。前年の秋に受検スケジュールを決めろ、っていう時代になるんでしょうか。

さあ、こういう愚痴はこれぐらいにして、いったいどのように考えて、予約にいけばいいのでしょうか。いつもの私のスタンスですが、文句はないなんてことありえないんですけど、文句はとどめて、現状の情報の中でどのように考えるべきか、検討していきます。

大学入試の外部検定には2種類ある。成績提供システムと従来と同じもの

まず、このことを理解するのが一番大事です。これがわからないと、とにかく騒ぐだけになってしまい、考えることができなくなります。何かといえば、英語の外部検定はどのように大学入試に活用されていくのか、という点です。

これは大きく分けて、2つ。厳密に言えば3つになっていくわけです。

ひとつは、共通テストの成績提供システムを使うもの。

もうひとつは、成績提供システムを使わないもの、つまり、各大学が独自に設定するもの。

そして、厳密にいうと3つ目は、成績提供システムと各大学が設定したもののどちらでもいいもの。

この3つになるわけですね。

共通テストの成績提供システムを原則として使う入試

これが今回騒いでいる部分です。

詳しくは

 

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あたりを見てください。

基本的に、

  • 高3になってから2回まで。受ける時に共通IDを使って宣言する。
  • 認定されたものは、英検、GTEC、TEAP、ケンブリッジ英検など
  • どれをうけてもCEFRに置き換えて判定

というあたりになります。

で、これを使う大学入試は、

  • 国立大学の一般入試(最初は全大学使うはずだった)
  • 一部の私立大学や推薦入試などでも指定をかける大学もでてくるかも

ということになります。

まず、国立大学についてですが、最初は、全国立大学が使うと決めたはずだったんですが、東大が「なくてもいいよ」という基準を決めたのを皮切りに、北海道や東北など、こうした検定の会場が十分確保できていない大学を中心に「義務としない」みたいな大学が多くなってきていますし、まだまだ「やっぱりやめた」となるはずです。

たとえば、使う方の急先鋒、筑波大学は当然、資格でなくて得点化なんですが、実は、受けていなくてもOKです。つまり、その部分が0点となるだけで、受験資格ではないんですね。加点がいらないよ、といえれば資格がなくてもいいんです。

で、他の大学にいたっては、A1とかA2が出願資格で、A1だと英検3級ぐらいですから、「これ、いる?」って感じ。A2っていったって、英検でせいぜい準2級~2級ですから、そこそこの大学を受験するなら、とれて当然の資格です。

私立大学でものっかるところはあります。たとえば、青山学院とか中央の一部とか早稲田の政経とかですね。でも、正確に言えば、早稲田の政経は、受けてなくても0点になるだけでOKです。それに、直接検定期間から大学にスコアがいくなら、それも大丈夫と。中央は学部によってここが違います。総合政策と国際経営が成績提供システムに限る、ですね。青学ははっきり書いてないけど、たぶん成績提供システムにのっかるようです。

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上智については、まだそこを発表していません。だから、成績提供システムじゃないとだめかもしれないし、そうじゃないかもしれません。

※上智大学は、共通テスト型、一般入試型は、両方とも成績提供システムを経由しないとだめだと発表されました。

それから、立教は英語の独自試験を廃止して、全部外部検定にしましたが、それは過去2年間にさかのぼります。つまり、成績提供システムでなくてもいい、ということですね。

推薦入試の資格がどうなるかはわかりませんが、これを3年生になってから2回にしたら、大変なことになるでしょう。したがって、おそらくですが、成績提供システムでないとダメ、なんてことにはならないと予想します。

つまり、この成績提供システムは、あくまでも、国立大学の一般入試の受験資格であり、しかも、受けなくてもいい受験資格でもあり、そして、一部の私立大学がここにのっかってきている、という程度なんですね。

というわけで、結論からいうと、「まったく、この程度のことに金使って、大騒ぎさせて…」というような状況です。

大学が独自に設定する外部検定入試=成績提供システムを使わなくてもいい入試

これは同時に、多くの入試が、実は成績提供システムにのっかっていない、ということを指します。

たとえば、立教大学は、英語の独自試験を廃止して、すべて外部検定にしました。

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ただ、この場合の外部検定は、過去2年間にさかのぼれる、つまり、成績提供システムでなくてもよいわけです。2年生でもいいし、何回受けてもいい。要は、そのスコアを持っていればいいわけです。

上智の場合、TEAP利用入試は、当然TEAPのみ。つまり、成績提供システムとは関係ありません。共通テスト利用型と一般入試にも外部検定が入りますが、まだ使えるものは公表していない。

※上智大学は、共通テスト型、一般入試型は、両方とも成績提供システムを経由しないとだめだと発表されました。

早稲田の商は英検のみにしちゃったし、これは勝手に大学が決めるんです。

この状況では、私立でマストにしちゃったところも、「成績提供システムを使わなくてもよい」という方にシフトする可能性もありますよね。

だから、今回、英検とかGTECとか迷って決めても、実は多くの大学は勝手に使えるものを決めているから、志望する大学の志望する学部、志望する入試方式に合わせて、何を受けるかあらためて決めなくちゃいけないわけです。

国立大学も同じ。一般入試のために、成績提供システムを使うにしても、推薦となれば、大学で勝手に使える試験を決めて来る。だから、それを見て別に準備をするしかないわけです。

逆にいえば、大部分は、今回大騒ぎしている成績提供システムとは関係がない、ということでもあります。

成績提供システムでも、それ以外でもいい大学入試

そして、それは厳密に書くと、こういうことになります。

たとえば、「成績提供システムを使わない独自路線の大学」があるとします。たとえば、上智のTEAP利用入試ですね。

でも、これは「成績提供システムとしてTEAPを選択する」ということであれば、当然、成績提供システムが使えるわけですね。もちろん、英検やGTECは使えません。

たとえば、早稲田商学部の外部検定利用は英検オンリーですが、これだって、成績提供システムの英検も使えるはずです。(たぶんね。S-CBTはだめだよ、という可能性もなくはないので)わかります?

現在行われている外部検定利用入試のよくあるパターンは、英検とTEAPはOKで、GTECはだめか、CBTしか認めない、というパターンです。

この場合、逆に言えば、成績提供システムで英検やTEAPを選んでいれば、両方に使えるということになるわけです。

お金や受検の負担を減らしたいなら、選択するときに、こうしたことを考慮する必要があります。

もちろん、早稲田の政経のように「原則成績提供システムだけど、直接検定機関からスコアが送られてくるならOK」というようにして、実質、「3年になってから2回」ではないようにしたところもあります。つまり2019年2月以降に受けた次のもの(これは調べてね)だったらOKという風に広げる可能性もあるわけです。

成績提供システムの外部検定はどうやって選ぶ?切り離して考えるか、節約を考えるか。

こうやって考えていくと、今回の成績提供システムの話は、あまり入試には関係のない、どうでもいいことのように感じてしまいます。

とはいえ、本当に受験資格で、それがマストだとすれば、予約しておかなければ、大学入試そのものを放棄することになりますし、得点化する大学で受験資格でないよ、と言われても15点分を0点にするのには勇気がいります。ちなみに早稲田の政経の場合、B1で5~9点/15点ですから、実際は、5~9点のビハインドです。早稲田の政経でA2ではほとんど厳しいでしょうし、B2以上はなかなかいないのではないでしょうか。でも、やっぱり、5点~9点て大きいですよね。

なので、まずは受けるわけです。

とすると、切り離して考えるか、様々な入試方式をベースに考えるか、ですね。

成績提供システムを、外部検定利用入試と切り離して考える

まず、もっとも簡単な考え方は、成績提供システムの検定を、大学入試とは切り離して考えることです。

だって、どんなに考えたってイコールではないんだから、だったら、切り離す、ということになります。

メリットと選び方

とにかくメリットは、何を受けてもいいということ。後で、私立の外部検定利用入試や推薦に必要な資格は、他でどんどん受ければいい。だからなんでもいいわけですね。

となった場合、何を選ぶか?能天気に考えるならGTECでしょう。日程が決まっていますから、そこで受ける覚悟もできるでしょうし、たぶんクラブの大会とかもある程度考慮して、こうした日程をはずしてくるのではないでしょうか。地域大会ぐらいなら。

逆に英検は、完全に個人予約、毎週土日OKで、人数多かったら平日夜もやりますよ、みたいな雰囲気ですから、クラブとかがあると、大会日程も決まっていないのに、土日の予約とるって勇気がいりますよね。

でも、英検の方が、他の入試でも使える可能性が高いですから、迷いどころです。

GTECだと上から下まで判定OKですが、英検だと級を選択します。問題や文章が、ある級を判定するレベルで揃えられてきますので、そこも大きな迷いどころになります。

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で、とりあえず、どっちかを受けると決めて、私大とか推薦とかで違う要件が求められるなら、その時に受ければいいわけですから、志望校選びを先送りできることが大きなメリットです。

デメリット

これは、シンプルにお金がかかること。二度手間になることです。

つまり、志望大学を先送りした以上、後で、「本当はこっちならいいんだ」とわかったとき、他の検定も受けなければいけないということ。お金もかかるし、時間もかかります。

たとえば、GTECか英検を予約したとして、上智のTEAP入試受けたくなったら、TEAPは、成績提供システムではなく受けることになります。本当は成績提供システムでTEAP選ぶこともできたわけですよね。

これが大きなデメリット。

先送りというメリットの代償は、後で二度手間になる、ということです。

成績提供システムで使う試験でできるだけ推薦や私大を受験していく

となると 、もうひとつの考え方は、現段階で、少しでも受験する大学を考えて、その大学の方式を調べて、そして使えるものを決めるわけです。

メリットと選び方~無駄を省ける

このメリットは、少しでもお金を減らし、受検回数を減らせます。お金だって、1回1万円コースですから、大きいですよ。日程は一日つぶれるし。

こういう観点でざっくり選ぶなら、GTECはなし、です。現段階では、GTECは大学が決める外部検定入試からはずされることが多い。CBTのみOKというのがメジャーで、CBTならGTECを選ぶメリットはあまりありません。

一般論で、つぶしが効くのは、英検とTEAP。TOEFLとかIELTSとかもありますが、単語のカバー率などを考えると選びにくい。

なので、このふたつを申し込むのが無難でしょう。

デメリット

こういうことをやるためには、まず、大学の受験情報を集めなければいけません。私、がんばってまとめましたけど、上智、青山、中央、立教あたりまでですね。明治は現時点、今年度中に明らかにする、ですし、まだ出してない大学もいっぱいあります。早稲田だって、全部の学部が出そろったわけではないですから。

だから、そもそも無理。

そして、つぶしがきく英検の、いつを予約するかっていうのが大問題。部活動、クラブとかやってなければいいんですけど、個人の自由でいつでも予約できるわけですからね。やっているなら、いつを予約するかで、ひと悶着です。

顧問の先生に、「来年の予定を教えてください」「そんな先の予定、何もわからない」ですよね。

私も運動部の顧問ですが、これから冬にかけて日程が決まります。気の利くところなら、公式日程が決まっていれば、その日程をはずすぐらいはやります。でも、今、決められることって、「〇月〇日はGTECの試験日だからはずしておこう」ぐらいで、大会日程までは決まりません。特に来年は東京オリンピックですから、特に関東地区は、例年と違う大会日程になったり、あるいはその専門部の先生が自由に大会を決めるのでなく、ここしか会場がとれないというような理由で決まることもあるのではないでしょうか。

というわけで、クラブやってない人は良く調べればいいわけですが、やってるとじゃあ、いつ予約するんだって感じ。

で、仮にいつでもいい人がいたとして、大学ごとどころか学部ごとに違う方式を、しかも現段階大学が発表していない中で、調べて予約するということが現段階では起こっているわけです。

さあ、どうやって受検するものを決めましょうか?

というわけで、こうなってくると、「めちゃくちゃじゃん」ということがわかります。

ひどい。

私は4技能の義務付けまではしょうがない、と思っていましたが、さすがに、「高2の9月で予約しろ」については、ちょっと納得いきません。きっと、文科省とか大学入試センターは「いや、それは各検定を主催する団体の問題なんで」とかいって逃げるんでしょうけど。

ありえない。

とはいえ、決めろ、という話になるでしょう。だって、今、9月なんですから。学校も説明するし、そうなればみなさんは慌てますね。

だから、今日書いたこと、特に「成績提供システムって、大学入試のほんの一部で、何選んだかなんて関係ないんだよ」というあたりを理解してほしい。

本当に必要な検定は、後から申し込めるし、何度でも受けられるわけだから。

だから、金とか関係なければ、とりあえずGTEC。節約したければとりあえず英検。と決めればいい。

でも、大学入試が近づいてきて、いろんな方式が見えてきたら、違う検定を申し込まなければいけない。

そういうことがわかっていればいいんじゃないでしょうか。

というか、ここまで混乱してくると、おそらくですが、次の事態が起こります。

  • 成績提供システムを資格とか得点化とか言っていた大学が、受けてなくてもいいように変える。
  • 成績提供システムに限ると言っていた大学が、違う検定でもいいよとか言い出し始める

というようなことになるんじゃないでしょうか。そのあたり、外部検定を義務付けながら、成績提供システムにのっからない立教は賢い。きっと東洋もこういう判断になるでしょう。大学のカラーからして。中央はちょっと心配。学部ごと出し、突っ走ってるけど、ちょっと冷静になってほしい。

というわけで、そうなるとするなら、「何をこんなに大騒ぎしてたんだ!」と思います。私からすれば、4技能にシフトすることは教育全体として正しいから我慢してきたわけだけど、結局「成績提供システムはやるっていったから、やめませんけど、実質は問題満載なんで、受けなくてもいいし、他のでもいいです」なんてなるんだとしたら、何のためにここまでやってきたのかって感じです。

そうなると、最初に思っていた、「3年生になってから2回」なんていうあの縛りが本当にばかばかしく思えてきますね。

はあ。

というわけで、みなさん、がんばって選びましょう。先生の方、なんとかうまく生徒に説明して、本質的なところをわからせてあげてください。

よろしくお願いします。